貸したお金に時効があるって本当!?いつまでに催促すべきか|ベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)
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公開日:2018.5.17  更新日:2021.4.21

貸したお金に時効があるって本当!?いつまでに催促すべきか

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原田 大 弁護士
監修記事

「いつまで経ってもお金が返ってこない…」

期日までにお金の返済をしてもらえず、時効を迎えてしまった人もいるのではないでしょうか。お金を借りた人が、一定期間経って時効の援用(※)をした場合には債権(お金を回収する権利)は消滅します。

時効を迎えてしまい、貸したお金を返してもらえなかったら納得いきませんよね。この記事では、貸したお金はいつ時効を迎えてしまうのかをご紹介します。

時効の援用

債務者が時効を迎えたことを主張すること。

営利目的の法人が貸したお金の時効は5年

商売を目的として、法人の立場(銀行や会社間の取引など)で誰かにお金を貸していた場合、5年以内に返してもらえないと時効を迎えてしまいます。

(商事消滅時効)

第五百二十二条 商行為によって生じた債権は、この法律に別段の定めがある場合を除き、五年間行使しないときは、時効によって消滅する。ただし、他の法令に五年間より短い時効期間の定めがあるときは、その定めるところによる。

引用:商法第522条

なお、会社間での貸し借りはまとまった金額であるケースも少なくありません。企業によっては大打撃になる場合もありますので、期限になってもお金を回収できない場合は、時効を迎える前に何度も催促しましょう。

家族や友人にお金を貸したときの時効は10年

個人間で家族・友人・知人などにお金を貸した場合の時効は10年です。

(債権等の消滅時効)

第百六十七条 債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

引用:第167条

注意すべきは10年以内に回収すればいいやとは考えないこと。約束の期限までに返済してもらえないときは何度も催促してください。

お金を借りるときにはちゃんと返すといった人も、返済の話になると渋る傾向にあります。返済の期限を覚えていても、案外お金を返してくれないケースは少なくありませんので、しっかり催促することが返済してもらうために必要なテクニックです。

時効が迫っていれば中断させることもできる

時効まで残り3ヶ月を切っていてもお金を返してもらえそうにないときは、時効を中断させましょう。

時効の中断ができる方法を以下の表にまとめました。

時効中断の方法

中断させる期限

注意点

裁判上の請求

判決が確定してから10年(民法174条の2)

※裁判上の請求を行っても訴えを取り下げたり、訴えが却下されたりした場合には中断の効果は生じない(民法149条)。

裁判をするため費用や時間がかかる

裁判外の請求

催告をしてから6ヶ月以内に裁判上の請求をする必要がある(民法153条)

内容証明郵便を送るだけで簡単にできるが1度しか使えない

時効を迎える前に催促を何度もしよう!

貸したお金には期限があります。

  • 営利目的の法人が商売目的で貸した場合:5年
  • 個人間でお金を貸した場合:10年

債務者が上記の期限を過ぎて時効の援用をした場合には、お金を返してもらう権利が消滅します。いくら催促してもお金を返してもらうことはできません。

貸したお金を返してもらうには根気よく何度も催促することが重要です。何度も催促しているのにもかかわらず時効を迎えてしまうようなときは時効を中断させましょう。

時効の中断方法がよくわからない場合は弁護士に依頼することをおすすめします。

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この記事の監修者
あいりす大阪法律事務所
原田 大 (大阪弁護士会)
個人・法人を問わず、粘り強い返金交渉を得意とし、多くの解決実績をもつ。初回の無料相談にてご相談者様の状況・要望を踏まえた具体的かつ現実的な債権回収のプランを提案。
編集部

本記事はベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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