1. 法テラスとは|弁護士に無料相談ができる民事法律扶助制度を解説

法テラスとは|弁護士に無料相談ができる民事法律扶助制度を解説

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法テラス(ほうてらす)とは、正式名称を“日本司法支援センター”といい、法律トラブルに関する窓口としての役割を担っています。

 

法テラスは市民らが法律トラブルの解決策を見出だすことができるように活動しています。この記事ではその中で、弁護士や司法書士の報酬金などの費用についてサポートしてくれる民事法律扶助制度の詳細(制度の内容・メリット・流れなど)についてご紹介します。

 

 

法テラスの概要

法テラスの行う5つの業務

法テラスでは下記の業務を中心に行なっています。

 

情報提供業務

専門のオペレーターが相談に応じて法制度の情報や相談機関・団体などに関する情報を提供する(無料)

 

犯罪被害者支援業務

犯罪被害者やその家族を対象に、その人が必要としている支援を行なっている窓口を案内したり、必要に応じて弁護士の紹介をする

 

司法過疎対策業務

法律家や法律サービスが身近に存在しない地域に法テラスの地域事務所の設置などを行う

 

国選弁護等関連業務

国選弁護人および国選付添人として弁護士と契約、候補の指名および裁判所への通知などの業務を行う

 

民事法律扶助業務

経済的な理由で弁護士の利用が難しい人をサポートをする業務

 

経済的理由で弁護士費用が支払えない方をサポートする制度がある

トラブルに遭遇し、弁護士に依頼をしたり、裁判を行いたいと考えていてもそれなりに費用がかかってしまいます。経済的に苦しく、まとまったお金を用意できない人もいるでしょう。

 

法テラスでは弁護士・司法書士への報酬や裁判費用を支払うことが難しい人のために、公的資金で援助する民事法律扶助制度”が用意されています。

 

法律扶助制度では、一定の条件を満たしている人は、法律相談を無料で受けられる“一般法律相談援助”、弁護士・司法書士の費用などの立替えを法テラスにしてもらう“代理援助・書類作成援助”を受けることができます。

 

民事法律扶助制度の内容

一般法律相談援助

弁護士・司法書士による無料法律相談

代理援助

民事・家事・行政事件の手続きや示談交渉にかかる弁護士・司法書士費用と実費の立替え

書類作成援助

裁判所へ提出する書類の作成にかかる弁護士・司法書士費用の立替え

 

法テラスが立て替えたお金は、本人が法テラスに対して分割月払いで返していくことになります。返済しない場合は法テラスから督促がきます。民事法律扶助制度の財源は同制度の利用者からの償還金ですので、必ず期日を守って返しましょう。

 

一般法律相談援助と代理援助・書類作成援助を受けられる条件

一般法律相談援助や代理援助・書類作成援助を利用するには、共通して以下の条件を満たす必要があります。

 

  • 月収や保有資産が一定基準を越えていないこと
  • 民事・家事・行政に関する法律問題であること(刑事事件は対象外)
  • 民事法律扶助の主旨に適すること(報復感情を満たすため、宣伝のためなどの理由での利用は対象外)

 

ただし、日本国内に住所を有していない人、在留資格のない外国人、法人や組合などの団体は対象外。

 

また代理援助・書類作成援助を受ける場合には、上記のほかに“勝訴の見込みがないとはいえない”ことである必要があります。

 

月収・保有資産の基準

経済力の面での判断基準には、月収が一定額以下であること、保有資産が一定額以下であることの2つがあります。

 

申込者とその配偶者の手取り月収が、下表の基準を満たす必要があります。

 

家族の人数ごとの月収の基準

家族の人数

1人

2人

3人

4人

手取月収額(※1)

18万2,000円以下
(20万200円以下)

25万1,000円以下
(27万6,100円以下)

27万2,000円以下
(29万9,200円以下)

29万9,000円以下
(32万8,900円以下)

家賃・住宅ローンを負担している場合に加算できる限度額(※2)

4万1,000円以下
(5万3,000円以下)

5万3,000円以下
(6万8,000円以下)

6万6,000円以下
(8万5,000円以下)

7万1,000円以下
(9万2,000円以下)

※1:東京、大阪など生活保護一級地の場合、( )内の基準を適用。以下、同居家族が1名増加するごとに基準額に3万円(3万3,000円)を加算。

※2:申込者等が、家賃または住宅ローンを負担している場合、基準表の額を限度に、負担額を基準に加算できる。居住地が東京都特別区の場合、( )内の基準を適用。

 

保有資産の基準

保有する現金・預貯金・有価証券・不動産などの資産を合算した額が下表の基準を満たす必要があります。

 

家族の人数ごとの保有資産総額の基準(※1)

家族の人数

1人

2人

3人

4人

保有資産総額

180万円以下

250万円以下

270万円以下

300万円以下

※1:将来負担すべき医療費、教育費などの出費がある場合は相当額が控除される(無料法律相談の場合は、3ヶ月以内に出費予定があることが条件)。

参考:法テラス 資力基準

 

 

法テラスの民事法律扶助制度を利用するメリット

法テラスによる立替えによって、まとまったお金を用意する必要がなくなることはもちろん、民事法律扶助制度を利用することで以下のメリットがあります。

 

無料法律相談は3回まで受けることができる

同一問題に関して、1回約30分、3回を限度として相談することができます

 

費用が比較的低額である

民事法律扶助制度を利用した場合、弁護士・司法書士に支払う着手金や報酬金には所定の制限がかかっており、弁護士・司法書士ともにこれを越えてはいけないことになっています。したがって単に分割払いになるだけでなく、将来的な負担額も抑えることができるのです。

 

民事法律扶助を利用した場合の報酬額などの基準

弁護士・司法書士に依頼したとき、実際にいくらかかるのか、気になりますよね。法テラスを利用する場合の護士や司法書士に支払う着手金・報酬額・実費は、事案ごとに下記リンク先の報酬基準表によって定められています

 

弁護士や司法書士がこの金額を越えて請求することは禁止されていますので、利用する前にチェックしてみましょう。

 

【参考】

 

 

 

法テラスの代理援助・書類作成援助の手続きの流れ

代理援助や書類作成援助の手続きの流れは以下のように進んでいきます。

 

 

  • 申込み:援助の申込みは以下のいずれかの窓口で行います 

   ①法テラスの地方事務所

   ②指定相談場所

   ③法テラスの相談登録弁護士、司法書士の事務所

  • 無料相談:申込み後、審査の前に法律相談を受けます
  • 審査:一般法律相談援助と代理援助・書類作成援助を受けられる条件』でご紹介した条件を満たしているかのチェックを受けます
  • 援助開始:援助開始の決定後、弁護士や司法書士にかかる着手金や実費などの費用について立替えがなされます。立替えは分割月払いで返す必要があるので期日をしっかり守りましょう
  • 終了:事件が終了したあと、その結果を元に報酬金が決まります

参考:法テラス 民事法律扶助業務 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

もしも弁護士や司法書士の費用が払えなくて困っているという方は、お近くにある法テラスの地方事務所や法テラスに登録している弁護士事務所に相談をしてみましょう。また冒頭のとおり法テラスは、法律トラブル解決のための総合窓口です。

 

問題解決に向けてどうしたらよいのかわからないという方は、まずは法テラスから法制度の説明や関係機関の案内を受けてみてはいかがでしょうか。

 

 

出典元一覧

日本司法支援センター 法テラス

 

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事は債権回収弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債権回収弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。


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