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支払い督促
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支払督促に必要な申立費用と弁護士費用の相場のまとめ

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五十嵐 沙織 弁護士
監修記事
支払督促に必要な申立費用と弁護士費用の相場のまとめ

支払督促とは、裁判所を介して債務者へ返済を促す手続きであり、債権回収方法の一つです。

支払督促による債権回収をおこなうメリットとしては、訴訟と比べて手続きが容易であることや、比較的費用が安くすむことなどがあげられます。

本記事では、支払督促の弁護士費用相場や、弁護士費用を安く抑える方法などを解説します。

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また、弁護士に依頼することで、最大限の金額を回収できる可能性があります。債債務者が破産・再生手続きをおこなう前に、弁護士にご相談ください。

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支払督促の手続きの流れ

支払督促をおこなう場合、裁判所に必要書類を提出して申し立てをおこないます。

ただし、債務者によっては督促異議を申し立てたりして訴訟や強制執行などにもつれ込む場合もあり、基本的な手続きの流れとしては以下のとおりです。

支払督促1

督促異議申立てをされた場合は訴訟へ移行する

支払督促の申立てが裁判所に認められると、申立ての事実が債務者へ通知されます。

通知される際は、申立てに対する異議を申し立てるための「督促異議申立書」が同封されています。

支払督促または仮執行宣言に関する通知の送達から2週間以内に債務者から督促異議を申し立てられた場合には、訴訟へ移行しなければなりません。

支払督促申立てに必要な費用

支払督促をおこなう場合、手数料などが発生するほか、弁護士に依頼する場合は弁護士費用も発生します。

ここでは、各費用について解説します。

【個人でおこなう場合】支払督促申立てに必要な費用

支払督促を個人でおこなう場合、以下のような費用がかかります。

手数料・収入印紙代

支払督促を申し立てる場合、申立手数料・収入印紙代として以下の費用がかかります。

請求金額

申立手数料・収入印紙代

100万円以下

10万円ごとに500円

100万円を超え500万円以下

20万円ごとに500円

500万円を超え1,000万円以下

50万円ごとに1,000円

1,000万円を超え10億円以下

100万円ごとに1,500円

10億円を超え50億円以下

500万円ごとに5,000円

50億円を超える

1,000万円ごとに5,000円

仮執行宣言申立ての費用

支払督促の申立てが認められて債務者から督促異議の申立てがなければ、仮執行宣言の申立をおこないます。

なお、支払督促の通知の送達から30日以内におこなわなければ、支払督促の申立ては取り消しとなってしまいます。

仮執行宣言申立てでは、以下のような郵券代が発生します。

  • 債権者用:140円
  • 債務者用:1,250+85円×債務者数

督促異議申立てをされた場合の費用

債務者が督促異議の申立てをおこなった場合、通常訴訟に移行するか取り下げるかを選択する必要があります。

訴訟を取り下げる場合は費用はかからず、通常訴訟に移行する場合は郵券代・郵便切手代として6,000円発生します。

【弁護士に依頼する場合】支払督促申立てに必要な費用

支払督促でかかる主な弁護士費用としては、相談料・着手金・成功報酬などがあります。

ここでは、弁護士費用の相場について解説します。

相談料

支払督促について弁護士に法律相談する際にかかるのが相談料です。

1時間あたり5,000円~1万円程度が相場ですが、弁護士事務所によっては初回相談無料のところもあります。

着手金

着手金は支払督促の手続きなどを依頼する場合にかかる費用で、依頼が成功したかどうかにかかわらず支払わなければなりません

基本的には債務者に対する請求金額に応じて高額になり、相場としては以下のとおりです。

請求金額

費用相場

100万円未満

15万円程度

100万円~300万円未満

24万円程度

300万円~500万円未満

30万円程度

500万円~1,000万円未満

50万円程度

1,000万円~5,000万円未満

80万円程度

5,000万円~1億円未満

100万円程度

1億円~

150万円程度

成功報酬

支払督促を依頼して成功した場合に発生するのが成功報酬で、債務者の弁済金額に応じて算出されるのが一般的です。

成功報酬の相場は弁済額の15%~20%程度です。

ただし、弁護士事務所によっても料金設定は異なるため、あくまでも目安のひとつとして参考にしてください。

正確な金額を知りたい方は直接事務所に確認しましょう。

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支払督促でかかる弁護士費用を安く抑える方法

支払督促を考えている方の中には「資金繰りに苦労しており、できるだけ弁護士費用を安く抑えたい」という方もいるでしょう。

弁護士費用を安く抑えたい方は、以下のような方法が有効です。

無料相談を有効活用する

費用負担を抑えたい方は、初回無料相談などに対応している弁護士事務所で法律相談するのがおすすめです。

無料相談可能な事務所をいくつかピックアップして、弁護士事務所を何件か回ってみましょう。

通常かかる相談料を安く抑えることができるうえ、弁護士を見る目が肥えてきて「どの弁護士に依頼するべきか」がより明確になるでしょう。

同業者から紹介してもらう

仲の良い同業者や取引先から弁護士を紹介してもらう、というのも効果的です。

同業者や取引先の中に債権回収を弁護士に依頼した経験がある方がいれば、「どのように債権回収を進めていくべきか」「どの弁護士へ依頼するべきか」などを教えてもらえて、スムーズに良い弁護士が見つかる可能性があります。

さらに、回収する債権について取引先や同業者が関わっているような場合は、弁護士費用の折半などを提案するのも良いでしょう。

複数の弁護士事務所で見積もりを比較する

支払督促をおこなう場合、相手の対応によっては訴訟や強制執行などに移行するケースもあり、解決までにかかる費用は状況ごとに異なります。

さらに依頼先事務所によっても金額設定は異なるため、初回相談無料などを活用して複数の弁護士事務所で見積もりを比較しておくことをおすすめします。

できるだけ費用を安く抑えたい方は、費用を比較したうえで安いところを選ぶのがよいでしょう。

支払督促の申立費用を債務者に請求する

支払督促で発生する申立費用などについては、債務者に請求することが可能です。

なお、請求するには支払督促申立書にその旨を記載しておく必要があります。

支払督促を弁護士に依頼するメリット

支払督促2

支払督促は自力でおこなうことも可能ですが、弁護士に依頼することで以下のようなメリットが望めます。

申立手続きの負担を軽減できる

支払督促での必要書類に関しては裁判所の厳しいチェックが入るため、誤字脱字や書類不備などがあった場合には受理されないおそれがあります。

さらに、支払督促では「支払督促の申立て」に加えて「仮執行宣言の申立て」などの手続きもあります。

支払督促の通知送達後30日以内に手続きを済ませなければならず、限られた時間内に書類を用意する必要があります。

申立手続きに慣れている弁護士に依頼すれば、代わりに対応してくれるため手続きの負担を大幅に軽減でき、自力で進めるよりもスムーズな対応が望めます。

訴訟へ移行する場合も対応してくれる

支払督促をおこなっても、債務者から督促異議の申立てをされた場合は訴訟へ移行することになります。

弁護士に依頼すれば、裁判の際に代理人として出廷してもらうことが可能です。

また、強制執行の手続きに移行する場合も、弁護士であれば対応を任せることができます

依頼者に合った債権回収を提案してくれる

あくまでも支払督促は債権回収の方法のひとつであり、債権の内容や債務者の状況などによって最適な手段は異なります

さまざまな債権回収の案件に対応してきた弁護士であれば、シチュエーションごとに適した債権回収の方法を提案してもらえます。

自分にとって何が最善の手段なのか」を知るためにも、一度弁護士に相談してみることをおすすめします。

支払督促のデメリット

支払督促3

支払督促にはデメリットもあり、支払督促を考えている方は以下のポイントも押さえておきましょう。

債務者が異議を申し立てた場合は無効になる

支払督促の通知を受け取った債務者は、裁判所に対して異議を申し立てることですぐに支払督促は無効になります。

債務者が異議を申し立てるのは非常に容易なため、支払督促自体が時間稼ぎにしかならない場合もあります。

異議を申し立てられて裁判に移行すると、追加で費用が発生して必要書類の収集などもしなければならず、場合によっては二度手間になってしまうこともあります。

支払督促をすると問題解決が長引くおそれがある

はじめから裁判を起こして請求する場合」と「支払督促をしてから裁判に移行する場合」では、後者のほうが解決までに多くの時間を要するでしょう。

早期解決を目指している方などは、支払督促以外の回収方法を選択したほうがよい場合もあります

支払督促後の裁判では債務者側の所在地に行く必要がある

通常の裁判であれば訴えをおこす側の住所地にある裁判所でおこなわれますが、支払督促を出したあとの裁判は「債務者の住所地にある裁判所」でおこなわれます。

つまり、債権者がわざわざ債務者の所在地まで行かなければなりません

訴訟は取り下げることもできる

債務者に督促異議申立てをされた場合、訴訟は取り下げることもできます

その際は、債務者が督促異議申立てをした裁判所に支払督促申立て取下書を提出しましょう。

支払督促申立て取下書の雛形として「支払督促申立て取下書|裁判所」を参考にしてください。

なお、取り下げをした時点で支払督促での債権回収の見込みはなくなるため、その点は注意が必要です。

まとめ

支払督促は訴訟と比べると費用が安く着手しやすい手続きですが、それでも素人では提出書類などに不備が生じる恐れがあるうえ、相手の対応によっては訴訟や強制執行などに移行する場合もあります。

弁護士に依頼すれば弁護士費用がかかるものの、初回相談無料・着手金0円などの法律事務所を選べば初期費用を抑えられますし、回収対応を一任できてスムーズな解決が望めます

当サイト「ベンナビ債権回収」では、債権回収が得意な全国の弁護士を掲載しているので、弁護士への相談・依頼を検討している方は一度利用してみましょう。

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この記事の監修者
広尾有栖川法律事務所
五十嵐 沙織 (第一東京弁護士会)
経営コンサルタントや一般企業の監査役、企業内弁護士としての経験を有する。企業の債権回収を中心に、個人間の債権問題にも柔軟に対応している。

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債権回収では、相手の出方や債権額によってはあまり効果が期待できない場合もあり、自分だけで債権回収を行なおうとしても適切な方法を選択することは難しいでしょう。

そもそも、今の状況でどのような方法を取ればいいのかを提案してくれる弁護士は、相談だけでも力強い味方となってくれます。

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編集部

本記事はベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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