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債権回収とは?債権回収会社や時効、訴訟や裁判、弁護士に依頼するメリット

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梅澤 康二 弁護士
監修記事
債権回収とは?債権回収会社や時効、訴訟や裁判、弁護士に依頼するメリット

債権回収とは、債権者(お金を貸した人)が債務者(借金をしている人)に滞納している借金(債務)を取り立てることです。

債権回収は、債権者本人ではなく、債権者から依頼された弁護士や債権回収会社が代行する場合がほとんどです。そのため、債務者が身に覚えのない会社から債務の返還を求められるというケースも珍しくありません。

身に覚えのない債務であっても、架空請求でないかぎり、無視するのは危険です。会社や弁護士からハガキや電話で督促を受けている、という場合、すみやかに適切な対応をしなければいけません。

債権回収会社や弁護士に訴訟を起こされ、裁判になる可能性があります。しかるべき対応をして、身に迫る危険を回避しましょう。

この記事では、

  • 債権回収の内容や発生理由
  • 債権回収会社が回収を行う方法
  • 主な債権回収会社と会社への対応法
  • 専門家に債権回収を処理してもらうメリット・デメリット
  • 債権回収について相談できる専門機関

といった内容について詳述します。

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債権回収とは|発生理由と回収の方法

債権回収は差し押さえの前段階であるため、放置するのは危険であり、可能なかぎり早い対応が求められます。

なぜ債権回収会社が債務の回収を依頼されるのでしょうか?

【関連記事】

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債権回収会社が督促をする理由

債権者である金融機関などは、効率的な債務の処理を行うため、債権回収を専門とする『債権回収会社』に債務の回収を委託します。債務の返済義務には一定の時効があることも、債権者が債務の早期返還を迫る理由です。

 

主な債権回収の方法

債権回収会社は債務者に対して書面で督促を行います。

通常、督促は督促通知が封入されたものが配達証明郵便で届きます。電話やハガキで督促が来ることはまずありません。電話やハガキでの督促については架空請求を疑うべきでしょう。

 

主な債権回収会社一覧

債権回収会社は多数存在しますが、主な債権回収会社は下記の通りです。ご自身に債務の返還を求めてくる会社がどれなのかチェックしてみましょう。下表に記載されていない債権回収会社から督促を受けている場合は、ご自分で会社名を検索し連絡先を調べてみてください。

債権回収会社名

電話番号

住所

日本債権回収株式会社

03-3222-0328

(お客様相談室)

東京都千代田区麹町一丁目3番地

アビリオ債権回収株式会社

03-04-9292

(東京第一事業)

東京都千代田区霞が関三丁目8番1号

TSB債権管理回収株式会社

03-3224-3451

(本社)

東京都港区赤坂二丁目2番17号

ニッセイ溜池山王ビル8階

ニッテレ債権回収株式会社

0120-481-215

(東京支店)

東京都港区芝浦三丁目16番20号

株式会社整理回収機構

03‐3213‐7108

(相談センター)

東京都千代田区丸の内三丁目4番2号

株式会社港債権回収

03‐3221‐6711

(相談センター)

東京都港区六本木六丁目10番1号

六本木ヒルズ森タワー

株式会社アトリウム債権回収サービス

0120‐934‐476

(相談センター)

東京都千代田区内幸町一丁目5番2号

債権回収会社から連絡が来たらまずすべきこと

本当にご自身の債務であるか確認する

まず、督促内容について身に覚えがないか確認してください。

もし督促が電話やハガキという粗雑なものであり、ご自身に覚えが一切ないという場合、架空請求(詐欺)の可能性を疑うべきでしょう。この場合は特に何も対応しなくて大丈夫です。相手に連絡を取る必要もありません。

 

他方、通知が適切な方法で行われており、かつご自身にも心当たりがある場合は、まず通知元に連絡して事実関係や手続きの説明を受けましょう。返済能力がない場合は、相手に生活状況などを説明し、減額や支払猶予が可能か確認することも検討に値します。

債権会社の取り立てを無視するのは危険

債権回収の連絡を放置した場合、債権回収会社は支払督促などの法的手続に移行します。

この段階で適切に対応すれば特に大きな問題にはなりませんが、法的手続に移行してもこれを無視し続けた場合、債権が遅延利息金も含めて確定してしまい、その後強制執行を受ける可能性もあります。法的手続に移行した場合にまで無視を続けるのは危険です。

 

債務に時効はある?

結論から言えば、債務には時効があります。法的には、債務の返済義務がなくなることを「消滅時効」と言います。例えば、業者から借りたお金であれば、5年が経過すると消滅時効が完成します。

 

しかし、業者も何もせず時効期間を徒過させるということは通常ありませんので、消滅時効となり債務の返済を免れることは想定し難いです。

 

なお、消滅時効が認められる要件は、下記の2点です。

 

  • 消滅時効期間が満了していること
  • 時効の援用(債権者に対して消滅時効を理由に債務の返済をしないという意思表示)をすること  

債権回収会社が時効中断の措置を取った場合、消滅時効期間はリセットされますので、消滅時効は完成しないことになります。

ただし、4月1日以降に発生した債権に関しては、権利行使可能であることを知ってから5年に統一されました。なお、未払い給料の時効に関しては、経過措置として当面は3年となっています。

法的措置を取ると言われた場合

債権回収会社の通知には通常、「法的措置を取る」と記載されていますが、問答無用で法的手続に進むことは稀です。そのため、このような記載があっても業者側と交渉する余地はあります。

 

業者によっては利息カットや支払猶予について柔軟に対応するケースもありますので、債権の存在に問題がないのであれば、まずはきちんと相手と連絡を取り、現実的な返済方法について協議・交渉することが大切です。

裁判所から支払督促がきたら

債権回収会社が簡易裁判所に支払い督促を申し立てると、債務者には裁判所から支払督促通知が届きます。この場合、14日以内に対応する必要があります。これをしないと、通知内容が法的に確定してしまい、内容を争うことが困難になります。

 

支払督促を受け取った場合、まずは内容を確認し、相手の請求内容が正しいのかどうかを確認してください。もし内容が正しいのであれば、事実は争わないものの、返済額や返済方法について協議したい旨を回答するのも検討に値します。

 

逆に、請求内容が間違っているのであれば、その旨明記して異議を述べてください。異議を述べる方法も督促通知の書類に記載されているので、よく読んで適切に対応しましょう。

 

上記のとおり、このような対応を通知を受領してから14日以内に完了しない場合、債権回収会社の請求内容は法的に確定してしまいます。この場合、債権回収会社は督促内容を執行するための手続きを履践して、差し押さえなどの強制執行手続に移行しますので、十分に注意しましょう。

自分で債権回収に対応するか、専門家に委ねるか

支払督促をはじめ、債権回収会社から何らかの連絡があった際は、ご自身で対応するか、専門家に対応を委ねるかの選択をすることになります。

 

自分で債権回収に対応する場合のメリット・デメリット

ご自身で債権回収に対応する場合のメリット・デメリットは以下です。

 

メリット

・費用がほとんどかからない

 

デメリット

・素人には不慣れで煩雑な手続きをしなければばらない

・上記の理由から、手続きに時間がかかる恐れがある

・債権回収会社と交渉をする際に、心理的な負担がかかる可能性が高い

 

専門家に頼るメリット・デメリット

一方、弁護士などの専門家に対応を委ねる場合のメリット・デメリットは以下です。

 

メリット

・弁護士や司法書士が受任通知を債権回収会社に送るため、支払督促・取り立てが止まる

・債権回収会社との交渉や、支払い督促に対する異議申し立てなどの手続きを代行してもらえる

・債権回収会社からの連絡は全て専門家にいくため、周囲に債務を返還していることが知られにくい

 

デメリット

・着手金・報酬金を払わなければならない

 

ご自身で対応できない場合は、迷わず法律の専門家である弁護士などに相談しましょう。債権回収会社という債権回収のプロを相手に、素人が訴訟に対応することは難しいでしょう。

債権回収が訴訟にまで発展している場合、事態が複雑化していたり、支払いが困難であったりすることも考えられます。

 

訴訟になった場合は、答弁書などの必要な書類を期限内に作成したり期日に裁判所に出頭したりする必要がありますが、専門家に依頼すればこれも代行してもらえます。

 

債権回収会社に自分で対応するか、弁護士などに対応を委ねるか選択する際の決め手は、訴訟を起こされたかどうかと言えるでしょう。

 

もちろん、訴訟を起こされていなくても、自分で債権回収会社に対応できなかったり、対応に不安を覚えたり、経済状態により債務の返済が困難だったりする場合は、専門家に相談しましょう。

弁護士が債権回収をしてきたら

債権回収会社ではなく、弁護士が債権回収を行うケースもあります。弁護士の方が法律に詳しいゆえ、訴訟や裁判の手続きを円滑に進められることもあるからです。

よって、弁護士から債権回収があった際は、弁護士のための対策をする必要があります。

 

弁護士による債権回収の傾向

弁護士の場合、訴訟や強制執行手続に移行する可能性は相当程度高いと言えます。そうならないためには、弁護士から通知を受けた段階で適切かつ誠実に対応する必要があります。

 

弁護士への対応法

弁護士による債権回収があった場合、ご自身も弁護士に対応を委託することも、一つの方法です。

ただ、これには費用がかかりますので、債権の存在が確実であって争っても仕方のない場合は弁護士に依頼する意味がないということもあります。依頼すべきかどうかは相手の請求内容に応じて判断しましょう。

 

自分で債権回収に対応できない場合

さまざまな理由により、債務の返済が不可能な場合があるかと思います。下記では、数ある返済不可能な理由の中でも、特に見受けられる理由別の対応法をご紹介します。

 

 債務者が故人の場合

故人の遺品を整理していたら、支払い督促状が見つかった、などの理由により、債務回収に対応しなければならない場合です。故人の債務が未済であれば、債務は自動的に遺族へと相続されます。

 

ただし、債務の「相続放棄」をすることも可能です。相続放棄とは、財産・債務といった相続をすべて放棄することを指します。

 

通常、相続放棄をすると財産などのプラスの相続もできなくなりますが、相続した財産で返済できる分の債務を引き継ぐ「限定承認」という相続があります。相続放棄や限定承認をする場合は、相続開始後3ヶ月以内に家庭裁判所に届け出を出してください。

手続きに関する詳細は、裁判所の公式サイトからご確認できます。

【参考】裁判所の公式サイト

 

 債務を払えない場合 

債権回収会社に対し、債務を払えない場合は、債務整理を検討しましょう。債務整理にも種類があり、ご自身に最適なものを選ぶ必要があります。

 

どのような債務整理を行うかは専門的判断も必要となりますので、弁護士などの専門家に相談する方が無難です。債務整理をご希望の場合は、下記の記事をご参考ください。

 

債権回収について相談できる専門機関

債権回収を相談できる専門機関としてまず、弁護士事務所が挙げられます。当サイトでは、債権回収の対応ができる弁護士を斡旋しているので、ぜひご相談ください。なお、相談は無料です。

 

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弁護士事務所のほかには、「日本司法支援センター(通称:法テラス)」があります。法テラスとは、法的トラブルの解決を目的に国によって設立された「総合案内所」で、無料で法律相談をすることができます。

 

法律に関するご相談なら、何でも受け付けています。日本司法支援センター(法テラス)にお問い合わせください。

まとめ

馴染みのない債権回収会社や弁護士から取り立てや支払督促があると、不安に駆られるかもしれません。しかし、迅速・適切な対応をすれば深刻な事態にならずに解決できる場合も多々あります。

 

ご自身の立場を不利にしないためにも、まずは弁護士に相談してみませんか?

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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編集部

本記事はベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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