- 「前に友人に貸したお金が返ってこない……」
- 「知人のお店に対しての売掛金が回収できていない……」
みなさんはこのようなご経験をされたことはないでしょうか?
借りた側は故意にお金を返していないわけではなく、忘れてしまっているだけというパターンもあるかとは思います。
しかし、貸した側からすれば金額の大小にかかわらず、貸したものはできるだけ早く返して欲しいと思うことは当然です。
では、実際に友人や知人に貸したお金を返してもらうにはどのように対応すればいいでしょうか?
既に信頼関係ができていたり、昔からの顔馴染みであったりする場合、催促の仕方によっては関係性を悪化させてしまうかもしれません。
催促や返金依頼の方法はさまざまなので、金を貸した相手との関係性や相手の状況に応じて、適切な対応を判断する必要があるでしょう。
この記事では、貸したお金を返してもらえないときの催促方法と対処法を紹介します。
すぐに借金回収のトラブルを解決した場合は、お近くの弁護士事務所にご相談ください。
知人・友人がお金を返してくれずに悩んでいるあなたへ
知人・友人にお金を貸したのになかなか消してもらえないけど、どこに相談すればよいかわからずに困っていませんか?
知人や友人にお金を貸した場合の時効は10年と決まっており、この期間を過ぎてしまうと相手から返済してもらうことができなくなります。
そうならないためにもまずは弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
弁護士に相談・依頼することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 相手に返済を催促するときのアドバイスがもらえる
- 依頼すれば、債務者対応を代わりに行ってもらえる
- 依頼すれば、法的手続きを一任できる
ベンナビ債権回収では、借金回収が得意な弁護士を多数掲載しています。
無料相談はもちろん、電話やメールでの相談に対応している弁護士も多いので、まずはお気軽にご利用ください。
お金を返してもらえないときの催促方法
1.メール、SNSで連絡をする
基本的な内容かもしれませんが、相手のメールアドレスやSNSのアカウントを知っている場合は、まずは文面で連絡をすることをおすすめします。
もしかしたら返済日を忘れているだけ、もしくはお金を借りたことを忘れているだけかもしれません。
メール、SNS等で連絡を行うことで、相手の関係性に合わせたコミュニケーションが可能です。
例えば、絵文字を挿入できるため連絡する側の温度感を伝えられたり、請求書やスクリーンショットなども添付できるため、相手側が債務についての認識をしてもらえやすいです。
また相手側から返信があった場合に、電話や直接会ってのやりとりと比べて伝達漏れが起きづらく、時間をかけて文章を考えることができるため、電話がそもそも苦手の方や、緊張してしまう人にとってはまずは文章での連絡をおすすめします。
自分で文章を考えることに不安がある場合や、既に感情的になってしまう場合は、第三者に文章を考えてもらうことをおすすめします。
返信はあったが、すぐにお金を返せない場合は、次回の返済日を指定しましよう。
2.電話で連絡する、もしくは戸別訪問をする
相手側との関係性次第では、メールやSNS等での連絡を挟まず、電話での連絡や自宅訪問をして催促することもおすすめです。
電話や直接会って催促することのメリットは、相手に声色や表情などで催促側の温度感を伝えることができることです。
どうしても文章だけでは、「お金を返してほしい」という場合があります。
しかし、声に出して伝えることで、切実さなどが相手に伝わりやすく、要求に応じやすくなります。
ただし、過度な電話や訪問などは迷惑行為として、債権者側の不利益となる可能性もありますので、注意が必要です。
ポイントとしては、電話や対面での催促をお考えの方は、事前に話す内容を決めておくことをおすすめします。
無計画で話を進めた場合、場合によっては相手の反応によって感情的になってしまい、話が決裂してしまう、関係性がさらに悪化してしまう、ということも考えられるので、台本等は事前に準備しておきましょう。
また、文章での催促同様、すぐに相手から返済の意思を確認できなければ、次回の返済日を確認しておきましょう。
3.内容証明郵便を送る
上記の方法で催促をしてもお金を返してくれそうにないなら、内容証明郵便を送りましょう。
内容証明郵便とは『いつ・どんな内容を・誰が誰に送った』のかを郵便局が証明する郵便です。
内容証明郵便という特別な方法で送ることで、こちらの「本気度」を相手に伝えられるとともに、「お金を返してください」という請求をした証拠にもなります。
4.回収が難しいなら法的手段を取る
内容証明郵便も無視されてしまうのなら、法的手段を取ってお金を返してもらいましょう。
法的手段の代表的なものとして、以下の4つがあります。
- 少額訴訟...請求金額が60万円以下のときに利用でき、原則1回で終わる裁判
- 支払督促...書類審査のみで裁判所に行く必要はない法的手続
- 民事調停...話し合いでどうするかを決める法的手段
- 通常訴訟...①〜③の手段では解決が困難な場合の、より厳格な法的手続
これらの方法を使い、裁判所から判決が確定すれば、強制執行をすることができます。
これらの法的手段について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
相手にお金がない場合の対処法
相手に借金を返したいという気持ちがあっても、手元にお金がなければ貸したお金を回収することはできません。
ここでは、借金返済の催促をした相手にお金がない場合の対処法を2つご紹介します。
相手にお金がない場合の対処法
- 支払いの分割や返済期間の延長に応じる
- 相手の資産状況を確認する
支払いの分割や返済期間の延長に応じる
相手に借金を返済する能力がない場合には、支払いを分割にしたり、返済期間の延長を提案したりして、こちらから譲歩してあげる必要があります。
ただ、譲歩をしても相手が支払えない内容では、またすぐに返してもらえない可能性が高いです。
相手はいくらなら払えるのかを詳しく確認して、そこから譲歩を検討するようにしてください。
そして、その際には契約書を作成して記録を必ず残しておきましょう。
万が一、支払いに滞りが生じる自体にも備えて、遅延金や不払時は一括返済とする設定も必ず条件にしておくことをおすすめします。
相手の資産状況を確認する
相手の手元にお金がなくても、何かしらの財産を所有している可能性はあるかもしれません。
また、目に見える財産がなかったとしても、将来的に確実に入る収入に関しては、それは隠し財産であるといえるでしょう。
お金を貸した相手に財産がある疑いがある場合は、債権回収業者や弁護士などの専門家に相談をして、財産調査を行うことを検討してみてください。
お金があるのに催促に応じない場合の対処法
明らかにお金を持っているのに、借金を返してもらえない。そんな場合の対処法を2つご紹介します。
支払催促
支払督促とは、相手から支払われるべきお金を返してもらえないとき、裁判所を介して催促の通知をする手続きです。
支払督促の内容が確定すれば、これに基づいて強制執行が可能となります。
しかし、支払督促に異議を申し立てられると、通常訴訟に移行します。
あらかじめその制度の特徴を理解してから手続きを検討する必要があります。
支払い督促の詳細については、以下の記事をご参照ください。
民事調停
民事調停とは、調停委員(弁護士資格や法律に携わりのある民間人)に仲介役になってもらい、お金を返してくれない相手と話し合いの場を設ける手続きです。
調停で話し合いが成立した場合、裁判と同等の効果が得られます。
そこで決まった支払いに応じない場合には、支払督促と同様に強制執行(差し押さえ)の申し出が可能です。
ただ、調停はあくまで話し合いであるため、必ず成立するとは限りません。
メリットとデメリットの両方を踏まえ、民事調停を行うかを検討する必要があるでしょう。
どうしても回収できない場合は弁護士への依頼を検討する
お金をどうしても返してもらえないときの最終手段は、弁護士への依頼です。
弁護士を通じての債権回収では、回収確率が大幅に上がることが期待できます。
ただし、弁護士を雇うには当然費用が必要になります。
例えば、貸したお金が30万円だった場合、弁護士への報酬で回収額がほとんどなくなるケースもあり得るので、依頼費用には注意しないといけません。
おおよその目安としては、貸したお金の合計額が100万円を超えている場合は、弁護士への依頼を検討してみる価値はあるかと思われます。
借金の回収でよくあるQ&A
借用書がなくても返済してもらえる?
借用書がなくても、貸したことを証明できる証拠があれば、返済を要求する権利があります。
例えば、メールで「貸したお金はいつくらいに返せる?」という送信に対して、「あともう少し待ってもらいたい」という返信があれば、それは相手が借金をしていることを認めた証拠として扱うことが可能です。
借用書がない場合は、メールでのやり取りや会話の録音を証拠として保存しておきましょう。
また、借用書がなくとも、お金を振込みで渡したなど、お金を渡した明確な証拠があれば、貸した金額や相手方との関係によっては、十分に交渉の余地があります。
相手が音信不通になったらどうしたらいい?
相手が音信不通になり、居所も勤務先も不明という場合は、探偵に依頼して居場所や勤務先を突き止めてもらうことができます。
ただし、費用はそれなりにかかってしまうので、貸した金額に対して依頼する価値があるかどうか、総合的に判断する必要があるでしょう。
何年前の借金まで請求することが可能?
借金には時効があり、その期間内であれば返済を要求することは可能です。
借金の時効
貸金業者からの借金 |
5年 |
個人間の借金 |
10年 |
ただし、4月1日以降に発生した債権に関しては、権利行使可能であることを知ってから5年に統一されました。
なお、借金の時効は延長をしたり、カウントを中断したりする方法もあります。
もし返済がまだなのに時効が迫ってきている場合は、以下の記事の対処法を参考にできるだけ早めにご対応ください。
まとめ
お金を返してもらえないときの催促方法と対処法は、以下の通りです。
相手にお金がない場合の対処法
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相手にお金がある場合の対処法
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支払いの分割や返済期間の延長に応じる
相手の資産状況を確認する
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支払い督促
民事調停
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「お金を貸すときはあげるつもりで」なんてよくいわれますが、返してもらえないからと諦める必要はありません。
根気強く冷静に対応をしていきましょう。
知人・友人がお金を返してくれずに悩んでいるあなたへ
知人・友人にお金を貸したのになかなか消してもらえないけど、どこに相談すればよいかわからずに困っていませんか?
知人や友人にお金を貸した場合の時効は10年と決まっており、この期間を過ぎてしまうと相手から返済してもらうことができなくなります。
そうならないためにもまずは弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
弁護士に相談・依頼することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 相手に返済を催促するときのアドバイスがもらえる
- 依頼すれば、債務者対応を代わりに行ってもらえる
- 依頼すれば、法的手続きを一任できる
ベンナビ債権回収では、借金回収が得意な弁護士を多数掲載しています。
無料相談はもちろん、電話やメールでの相談に対応している弁護士も多いので、まずはお気軽にご利用ください。