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債権回収
公開日:2022.1.25  更新日:2022.1.17

未請求の請求書がある場合の時効についての基礎知識と対応方法

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銀座さいとう法律事務所
齋藤 健博 弁護士
監修記事
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会社の請求書について昔のものを確認すると、入金がされていないのに長い間未請求となっているようなものが見つかることがありますよね。 このような古い請求書について、請求内容が時効にかかっていることがあります。

このページでは、どのような場合に時効にかかるのか、時効にかからない場合にはどうすれば良いか、時効にかかった場合の処理の方法についてお伝えします。

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請求書があっても請求できなくなる消滅時効とは

請求書があっても長期間請求していないと請求ができなくなってしまう、消滅時効とはどのような制度か確認しましょう。

債権は未請求だと消滅時効にかかる

請求書があっても未請求で回収していない状態は、法的には債権が存在していて、履行期がきているにもかかわらず、弁済されていない状態です。

このように債権がある状態で、履行期がきているにもかかわらず、長期間放置をしている場合には、もはやその債権は行使されないものという状態になってしまいます。

この状態に法的な保護をあたえる制度が消滅時効で、一定の時効期間が経過したあとに、後述する援用を行われてしまうと、債権が消滅するというものです。

時効期間について

債権が消滅する期間は5年です。これは改正されて、5年を原則とされたものです(改正前は10年)。 この点について、古い情報の中には、1年・2年・5年・10年など、様々な時効期間についての記載が見受けられます。

これらは、2020年4月1日の民法改正が施行される前の規定に基づくもので、一応、原則5年に統一されています。 これ以前に時効を迎えている債権については古い時効の規定に従いますので、参考までに改正前民法の規定をご説明いたします。

基本10年

短期消滅時効3年

  • 医師・助産師・薬剤師の医療・助産・調剤に関する債権
  • 技師・棟梁・請負人の工事に関する債権

短期消滅時効2年

  • 弁護士,弁護士法人,公証人の職務に関する債権
  • 生産者,卸売または小売商人の売掛代金債権
  • 居職人,製造人の仕事に関する債権
  • 学芸,技能の教育者の教育,衣食,寄宿に関する債権

短期消滅時効1年

  • 労力者(大工,左官等),演芸人の賃金ならびにその供給した物の代価
  • 運送費
  • ホテルや旅館の宿泊料・料理店などの飲食料(いわゆるツケ払い)
  • 貸衣装など動産の損料

債務者が時効を援用すれば時効は成立

時効の成立には時効期間の経過のほかに、債務者の援用が必要です。 債務者にとって経済的には利益である時効ですが、債権者との関係を考慮するときちんと支払いたいというケースもあります。

例えば、長年継続して取引がある債権者が、たまたま請求を失念していて支払いしていなかった場合に、時効で請求を免れておきながらさらに商品を請求するのは、両社の関係悪化に繋がりかねません。

そこで、時効にかかっている債権であっても支払うという選択肢は必要です。 そのため、時効は債務者が援用する必要があるとされています。 援用とは、時効の制度を利用して債務を消滅させる債務者の行為をいいます。

実務上は、きちんと時効の期間が過ぎてから、時効援用をしたことを証明することができるように、配達証明付き内容証明郵便で通知をします。

時効期間経過後に支払ってもらっても問題はない

時効期間経過をしたとしても、上述したとおり時効の援用をしなければ債務は消滅しません。 そのため、時効期間を経過した場合、債務を支払っても、通常の債務の支払いにすぎず、新たに贈与などの問題は発生しません。

時効を完成させないための時効の更新・完成猶予とは

請求書を発行しても回収できていない債権を放置していると時効にかかるのですが、債権者は時効を完成させないために時効の更新・完成猶予という措置をとることができます。

時効の更新とは

時効の更新とは、一定に事由が発生したときに、時効期間があらためて最初から進行をしはじめる制度をいいます。

つまり、5年の時効期間のうち4年6ヶ月が進行したときに、時効の更新が発生する事由が発生すると、あらためてそこから時効期間が進行し、さらに5年後に時効が完成することになります。 時効の更新となる事由には次の3つがあります。

  • 裁判上の請求などの法的な請求
  • 強制執行や担保権の実行
  • 債務の承認

裁判上の請求などの法的な請求

裁判上の請求をした場合には、その提起によって時効の完成猶予となり、裁判が確定して請求権が認められた段階で時効が更新します。

裁判では裁判所は当事者に和解をすすめることがあり、裁判上の和解によって終了する場合も同様に時効の更新が発生します。 簡易な裁判の形式の一つである支払督促や、裁判所での話し合いをベースとする民事調停・家事調停についても同様です。

債務者が破産手続・再生手続・会社更生手続をとった場合に、その開始の決定がされると、債権者は手続きに債権者であることを届出て参加することになりますが、これによっても時効の更新が発生します。

強制執行や担保権の実行

強制執行や担保権の実行を行った場合も、手続き開始の時点で時効の完成猶予となり、手続きが終了すると時効が更新します。 担保権の実行の典型的な例は、不動産に抵当権がついている場合の、抵当不動産の競売がこれにあたります。

強制執行や担保権の実行

債務の承認を行った場合には、すぐに時効が更新します。

時効の完成猶予とは

時効の完成猶予とは、法律で規定した事由が発生すると、一定期間は時効が完成しないとするものです。

たとえば、時効完成まで残り1週間しかないときに、時効の完成猶予を行って6ヶ月間時効が完成しない状態になると、5年を経過しても、時効の完成猶予をした日から6ヶ月間は時効が完成しません。

時効の完成猶予は、あらためて時効の進行が開始することはないので、設定されている期間が経過すれば時効が完成してしまいます。 そのため、別途時効の更新をしなければなりません。 時効の完成猶予には次のようなものがあります。

  • 訴訟の提起
  • 強制執行・担保権の執行
  • 仮差押え
  • 催告
  • 協議を行う旨の合意による時効の完成猶予
  • 未成年者又は成年被後見人が時効期間満了前に保護者がいない場合
  • 夫婦間の権利
  • 相続財産に関する時効の完成猶予
  • 天災等による時効の完成猶予

訴訟等の提起

訴訟の提起をすると時効の6ヶ月の時効の完成猶予があるのは上述した通りです。 続く裁判の確定によって時効の更新があることをもう一度確認しましょう。

強制執行の申立・担保権の実行

強制執行の申立・担保権の実行をした段階で6ヶ月の時効の完成猶予があるのも上述した通りです。

仮差押え

訴訟に先立って財産を保全するために行われる仮差押えを行うことによって6ヶ月の時効の完成猶予があります。 その後の裁判上の請求などをすることによって、時効の更新を行います。

催告

債務者に対して支払いの催告を行うことで、6ヶ月の時効の完成猶予があります。

協議を行う旨の合意による時効の完成猶予

権利の有無について協議を行うときに、時効期間がくるときには、協議をおこなう間の時効の完成猶予が認められています。 期間について

  • その合意があった時から1年
  • 1年を満たない合意をした場合にはその期間
  • 協議の続行を拒否された場合にはそのときから6ヶ月間

となっています。

未成年者又は成年被後見人が時効期間満了前に保護者がいない場合

未成年者・成年被後見人・未成年被後見人は単独で契約などの行為をすることができず、親権者・後見人などの保護者による同意や代理が必要です。 もし、時効完成のときにこれらの保護者がいない場合には、保護者が就任する・保護が必要なくなる(成年に達するなど)してから6ヶ月間は時効の完成猶予があります。

夫婦間の権利

夫婦が民法の婚姻に関する規定に基づいて、他の一方に対して請求できる権利については、離婚したときから6ヶ月間時効の完成猶予となります。

相続財産に関する時効の完成猶予

亡くなった人が相続人なくして亡くなったときには、相続財産管理人が選任され、その後の精算を行います。 被相続人が相続人に対して権利を有していたなどの事情がある場合には、相続財産管理人が選任されたときから6ヶ月の期間が経過するまでは時効の完成猶予となります。

天災等による時効の完成猶予

天災等の避けることができない事変があり、時効の更新などの手続きができなくなる場合があります。 この場合には、時効の更新などができるようになった時期から3ヶ月間の時効の完成猶予の期間が与えられています。

実務上よく用いられる方法1:内容証明を送って交渉してから訴訟を起こす

時効が完成しないように実務上よく用いられる方法としては、内容証明を送って交渉して、それでも支払いがない場合に訴訟を起こします。

内容証明を送ることは時効の完成猶予事由である催告にあたり、裁判上の請求を行うことは時効の更新事由となります。 これにより、時効の更新によって、時効の完成の阻止をすることができます。

実務上よく用いられる方法2:仮差押えを行い訴訟の提起をする

実務上よく用いられる方法として、仮差押えを行った上で訴訟を起こす等の行動を起こすことがあります。 方法1で紹介した内容証明と同じく、仮差押えには時効の完成猶予の効力があり、6ヶ月間時効は完成しません。

その後に訴訟を起こす、訴訟になる前に相手と和解契約をすることで後述する承認をしてもらうなどによって時効を更新すれば、時効完成を阻止することができます。

内容証明を送って交渉をしている間に、会社の財産を使ってしまいそうな場合には、仮差押えをして処分できないようにした上で債権回収をします。

実務上よく用いられる方法3:債務の承認をしてもらう

時効が完成しないようによく用いられる方法の2つめは、債務の承認をしてもらうことです。 債務の承認をすると時効の更新が発生します。 直接債務の承認ではなくても、債務があることを前提とする行為も債務の承認と評価されることがあります。

具体的な例として、支払い猶予を求めることがあげられます。 訴訟を起こすことに比べるとかなり楽なので、債務者の協力が得られるのであればこの方法が望ましいのですが、債務の承認があったことを口頭で認めてもらっただけでは後に時効の援用をされる可能性があります。

そのため、きちんと書面にして、裁判になった際の証拠にできるようにしておきましょう。

見つかった古い請求書が時効になっていた場合の処理

見つかった古い請求書がすでに時効の期間を過ぎていた場合の処理を確認しましょう。

債務者に支払う意思があるかどうかを確認する

まずは債務者に支払う意思があるかどうかを確認しましょう。 上述したとおり、時効によって債務が消滅するのはあくまで債務者が時効を援用した場合です。

そのため、援用しないで払ってもらえるのであれば、通常通りの売掛金の入金として処理をすることができます。 もし支払う意思があるのであれば、書面で返済についての承諾をもらい、時効の更新とすることも忘れないようにしましょう。

時効の援用をする場合には援用をする旨の内容証明を送ってもらう

債務者が時効の援用をするのであれば、援用をする旨の内容証明を送ってもらいましょう。 時効によって債務が消滅したとして、社内で会計処理をするためには、時効の援用をする旨の内容証明が証憑として必要になるためです。

未請求で時効にかからないようにするための債権管理

請求がされておらず債権が時効にかからないようにするためには、普段の債権管理が問われます。 時効にかからないようにするための債権管理のポイントには次のようなものがあります。

請求書や契約書の一元管理

請求書を売掛金の回収担当が一元管理できる体制を整えておきましょう。 請求書や契約書は債権回収を行うにあたって必ず確認する書類ですが、回収ができなくなると放置されてしまい、どこにいったかわからなくなるようなことがあります。

請求書や契約書は債権回収に責任のある部署で一元管理をできるようにしましょう。 請求書の写しや契約書の管理方法を検討するのはもちろん、いつでも手軽に確認できるようにPDFデータ化して管理することなどが検討の対象となります。

請求書発行・送付についてもデータ化しておき、請求漏れがないかを確認できるようにしておきましょう。

債権管理表の作成

債権管理表を作成して、管理のための行動を起こしやすいようにしておきましょう。 債権管理表とは、売掛金をはじめとする、債権を管理するためのものです。 会社の債権には、売掛金のほかに、本来の営業外で発生した債権である未収金などがあります。

これらの債権の管理をするための表が債権管理表で、売掛金についてはこの債権管理表の中でも「売掛残高一覧表」「売掛金年齢表」というものを作成します。 売掛残高一覧表は、取引先ごとにどれくらいの残高があるのかを管理するものです。

売掛金年齢表は、売掛金の売上月・入金期日などを管理するために作成されます。 特に売掛金年齢表を作成しておくと、入金漏れを把握することができます。

回収できなくなった債権については早めに対処をする

回収できなくなった債権がある場合には、早めに対処をして、放置しないようにしましょう。 債権が時効になってしまう原因の一つとして、請求していたにもかかわらず回収ができなくなり、そのまま放置してしまっていることがあります。

放置をする原因としては、担当者に回収のための知識がなかったり、担当者が兼務だったりで、回収を担当するために積極的な回収が期待できないからです。

放置をしたままだと、売掛金として貸借対照表に資産として残っている状態になっており、経営分析や納税の観点から望ましいものではありません。 債権回収はきちんと行うことはもちろんのこと、もし回収できない状況になっているのであれば、貸倒れ償却処理をして売掛金のままにしておかないための行動も重要です。

自社で債権回収のための組織を作るか、あるいは弁護士に適正な処理をアウトソーシングすることが望ましいでしょう。

古い請求書を見つけて時効かどうかを確認するためには弁護士に相談

古い請求書を見つけた場合の時効に関する法律上の制度や、時効にかからないための方法・普段の債権管理のコツなどを中心にお伝えしてきました。 債権回収は、個々の制度を知っているだけでは効率よく行うことは難しく、タイミングを考えながら手続きをスピーディーに行う必要があります。

早めに弁護士に相談することをおすすめします。

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この記事の監修者
銀座さいとう法律事務所
齋藤 健博 (東京弁護士会)
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編集部

本記事は債権回収弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債権回収弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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