ファクタリングの利用には、請求書などの売掛債権を確認できるもののほか、身分証明といった必要書類が最大12種類必要です。
ただし、個人・法人で必要なものが異なる場合もあり、また利用するファクタリング会社によっては2種類のみで対応可能といった場合もあります。
たとえば、ペイトナーファクタリングやQuQuMoは本人確認書類や請求書の提出のみで資金調達が可能です。
「ファクタリングの手続きが面倒」という方は、提出書類の少ないファクタリング会社を検討しましょう。
本記事では、必要書類が少ないファクタリング会社を紹介します。

ファクタリング審査に必要な書類は、基本的に12種類
ファクタリングを利用する際に必要な書類とその入手方法について解説していきます。
- 【共通】申込書
- 【共通】試算表
- 【共通】売掛債権の存在を認識できるもの(請求書・発注書・納品書・契約書)
- 【共通】印鑑証明書
- 【共通】身分証明書
- 【共通】通帳(指定期間のコピーなど)
- 【共通】売掛先企業との基本契約書
- 【法人】登記簿謄本
- 【個人】開業届(事業内容がわかるもの)
- 【法人】決算書
- 【個人】確定申告
- 【個人】税金、社会保険関係の納付書・領収証
【共通】申込書
個人の利用でも法人の利用でも、ファクタリング会社の申込書に記入する必要があります。
ファクタリング会社によってはWebのフォームに入力するだけでよい場合もあります。
メールや電話でファクタリング会社に問い合わせれば、必要な申込書類やフォームを送ってくれるので、まずは問い合わせてみましょう。
【共通】試算表
試算表は1か月ごとに事業の状況をまとめた、決算書のもととなる資料です。
審査が厳しめのファクタリング会社では、自社の状況を判断する指標の1つとして試算表を求めるケースがあるので作成しておくことが望ましいです。
個人事業主や中小企業では試算表を作成していないこともあるので、もし自社の試算表がない場合、必要ではないファクタリング会社を選びましょう。
【共通】売掛債権の存在を認識できるもの(請求書・発注書・納品書・契約書)
請求書や注文書、取引先との契約書などを成因資料と呼びます。
これらは売掛債権が実在することの証明ですので、どのファクタリング会社でも必ず必要です。
すでに発行している請求書は確定債権、注文書などのようにこれから請求予定のものを「想定債権」と呼びます。
【共通】印鑑証明書
印鑑証明書とは実印が本物であることを証明する公的証書です。
お住いの役所または会社所在地を管轄する役所で、印鑑登録を行い、証明書を取得してください。
個人事業主の場合、印鑑登録は身分証明書をもって役所に行けばその日のうちに手続きが完了します。
印鑑登録カードも同時にもらえるので、あとは役所かコンビニで印鑑証明書を入手できます。
法人の場合は登記所にて印鑑カードと合わせて交付請求を行います。法人登記手続きの際に印鑑カードの交付請求も行っておきましょう。
【共通】身分証明書
身分証明書は、運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなどを提出すれば問題ありません。
法人の場合、代表者の身分証明書を利用しましょう。
ファクタリングは貸金業の登録は不要ですが、立派な金融サービスです。
身元不明の利用者との取引は、ファクタリング会社にとってリスクでしかありません。
このため、申し込みの段階で身分証と同様の情報を求められたり、会員登録時に身分証のコピーなどを求められたりします。
【共通】通帳(指定期間のコピーなど)
通帳はファクタリング会社からの入金先のほか、売却する売掛債権の取引先との取引履歴を確認するために用いられます。
ファクタリング会社は、売掛債権の未回収リスクを評価して買取金額を審査します。
このため、どの程度の頻度・金額で取引されているのか、その履歴を確認する必要があるのです。
通帳は通常直近3〜6か月程度分のコピーが求められます。
【共通】売掛先企業との基本契約書
売掛先企業との基本契約書は、「売掛債権の存在を認識できるもの」の1つで、取引契約が実在することを証明するものです。
また、売掛債権が有効になる(つまり入金される)条件や支払期日の確認、債権譲渡禁止特約の有無の確認にも使用されます。
【法人】登記簿謄本
法人としてファクタリングを利用する場合、登記簿謄本が必要になることがあります。
個人事業主の身分証明と同様に、利用する会社の身元証明を行うためです。
登記簿謄本は所轄の法務局に申請して取得する必要があります。
オンラインでの申請も可能で、夜21時まで受け付けています。
なお、手数料に480〜600円かかるので注意しましょう。
【個人】開業届の写し(事業内容がわかるもの)
個人事業主にとっての登記簿謄本が開業届です。
所轄の税務署か、国税庁のサイトで取得できます。
開業届を出している個人事業主は、青色の確定申告をしている人です。
白色申告の人は税務署に開業届を提出する必要がないため、提出を求められた場合はそうした説明をするか、そもそも必要がないファクタリング会社を利用しましょう。
【法人】決算書
ファクタリング会社によっては、自社の決算書を求められる場合があります。
決算書とは、損益計算書・貸借対照表の2種類です。
2社間ファクタリングを利用する場合、売掛債権が振り込まれるのは利用者の口座です。
利用者が倒産してしまうと、ファクタリング会社は売掛債権を回収できなくなってしまいます。
このため、一部のファクタリング会社では利用者自身の経営状況を確認する資料として、決算書の提出を求めているのです。
【個人】確定申告書の控え
決算書の作成義務のない個人事業主には、確定申告(控え)の提出を求めるファクタリング会社も存在します。
理由は決算書と同様、2社間ファクタリングの利用者に破産されてしまうと、債権の未回収が発生してしまうためです。
決算書と同様、2〜4期分ほど手元に残しておきましょう。
【個人】税金、社会保険関係の納付書・領収証
納税証明書や保険料の支払いも、ファクタリング会社によっては提出を求めてくる場合があります。
税金・保険料の未納・滞納があると差し押さえをされる可能性があります。
売掛債権は差し押さえられる資産の一つです。
ファクタリング会社によっては税金の滞納といった状態でも利用可能としていますが、利用前に問い合わせましょう。
必要書類が少ないファクタリング会社7選
個人・法人ともにファクタリングの利用の際は審査が必要です。
ここでは、必要書類が3種類以下と明示されているファクタリング会社の中でおすすめの業者を例として紹介していきます。
1.QuQuMo(ククモ)
- 必要書類:2種(請求書・通帳3か月分)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:即日入金対応
- 取扱金額:制限なし
- 取扱債権:売掛金
- 手数料:1%~
- 審査通過率:公式HPに記載なし
- 個人利用:可
- 法人利用:可
- 土日対応:審査は対応・電話は平日のみ
- 電話受付時間:9:00~19:00
- 電話番号:0120-670-680
QuQuMo(ククモ)はアクティブサポートが運営するオンライン完結型ファクタリングサービスです。
審査から入金まで最短2時間で実現します。
債権譲渡登記の必要もないので、登記費用・手間もかからずスピーディーに資金調達が可能です。
特徴は取扱金額の制限がなく、小口から大口の取引まで幅広く使用できる点です。
これから事業拡大をしていきたい個人事業主やフリーランスの方にとって非常に魅力的なサービスだといえます。
必要書類は対象となる請求書と通帳3か月分なので、役所に足を運ぶ必要もありません。
なお、個人事業主が利用するには開業届または確定申告書類と、健康保険証の提出も必要です。
これらの取得には役所に足を運ぶ必要がある場合もありますので、事前に準備しておきましょう。
2.ビートレーディング
- 必要書類:3種(申込書・通帳のコピー・成因証書)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:即日入金対応
- 取扱金額:無制限(買い取り実績は3万円~7億円)
- 取扱債権:将来債権ファクタリング・介護報酬ファクタリング・診療報酬ファクタリングなど
- 手数料:2社間ファクタリング:4%~12%程度・3社間ファクタリング:2%~9%程度
- 審査通過率:98%
- 個人利用:可
- 法人利用:可
- 土日対応:オンラインは土日対応・電話は平日のみ
- 電話受付時間:9:30~18:30
- 電話番号:0120-265-039
ビートレーディングは2012年創業の独立系ファクタリング会社です。
2024年3月時点で累計買取額1,300億円、取引実績58,000社以上という実績を誇ります。
東京・大阪・仙台・福岡に拠点を構え、オンラインで完結できるだけでなく、対面での取引にも対応しています。
審査は最短30分、15時までに契約できれば、最短即日で入金対応してくれます。
審査通過率も98%と高いので、急ぎで資金が必要な方におすすめのサービスです。
必要書類は申込書を除けば通帳のコピー・成因証書の2点のみ。
成因証書は請求書だけでなく、取引先から発行される注文書・発注書といった将来債権でも対応しています。
個人事業主の利用でも確定申告といった書類は不要です。
2社間ファクタリングに対応しており、債権譲渡登記も不要ですので、取引先との関係に影響が心配な事業者の方、交渉力に自信のない個人事業主の方にもおすすめです。
3.ペイトナーファクタリング
- 必要書類:2種(本人確認書類、請求書)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:即日入金対応
- 取扱金額:1万円~
- 取扱債権:個人間の売掛債権でも利用可能
- 手数料:10%
- 審査通過率:公式HPに記載なし
- 個人利用:可
- 法人利用:可
- 土日対応:平日のみ
- 電話受付時間:10:00~18:00
- 電話番号:公式HPに記載なし
ペイトナーファクタリングを提供しているペイトナー株式会社で、ITフリーランス支援機構等にも加盟する独立系ファクタリング会社です。
ISMS(ISO 27001)を取得し、情報セキュリティマネジメントにも力を入れた優良業者です。
売掛債権は個人間同士の取引でも、請求書さえあれば対応可能としています。
手数料も一律10%なのでわかりやすく、資金調達の目標金額を容易に調達できます。
必要書類は請求書のみとなっていますが、利用の際には事前に会員登録が必要です。
その際、運転免許といった本人確認書類が必要となります。
会員登録の手数料や会費などは無料です。
会員登録を済ませてしまえば、最短10分で入金まで対応してくれます。
ただし、新規会員登録者は15万円までの利用となります。
利用状況に応じて限度額が増えていく仕組みなので、少額しか売掛債権がない個人事業主やフリーランスに向いているサービスです。
4.フリーナンス即日払い
- 必要書類:2種(請求書・開業届)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:即日入金対応
- 取扱金額:公式HPに記載なし
- 取扱債権:公式HPに記載なし
- 手数料:3%~10%
- 審査通過率:公式HPに記載なし
- 個人利用:可
- 法人利用:可
- 土日対応:公式HPに記載なし
- 電話受付時間:電話サポートは未実施
- 電話番号:電話サポートは未実施
GMOグループが運用するフリーランス向けサービス「フリーナンス」は、支払先を「フリーナンス」にすることで、様々な補償を受けることができるサービスです。
ファクタリングは「即日払い」によって利用可能です。
取引先に請求書を発行したらフリーナンスで即日払い申請を行うことで、即日入金ができます。
審査もあるようですが、詳しくは記載されていませんでした。
登録には開業届といった書類が必要ですが、一度登録すれば請求書を発行して送付するだけでファクタリングを利用できるようになります。
フリーナンスの補償には、フリーランスの業務中の事故に最高5,000万円のあんしん補償、フリーナンスAWS協会に加入することで受けられる所得補償などいくつかあります。
ご自身に合う補償を検討してみるのも良いでしょう。
なお、所得補償には月額500円の会費が必要です。
5.ファクタリングZERO
- 必要書類:3種(身分証明書・請求書・通帳)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:即日入金対応
- 取扱金額:20万~5000万円
- 取扱債権:診療報酬ファクタリング・介護報酬ファクタリング・調剤報酬ファクタリングなど
- 手数料:1.5~10%
- 審査通過率:96%
- 個人利用:可
- 法人利用:可
- 土日対応:土曜は対応。
- 電話受付時間:9:00~19:00
- 電話番号:0120-222-678
ファクタリングZEROを運営する株式会社スリートラストは、福岡市を中心とした西日本に展開する独立系ファクタリング会社です。
審査はWebのほか、Line・メール・電話・店舗での対応を可能としています。
審査は最短30分、通過率96%なので、取引実績の乏しい比較的新しい会社の売掛債権でも買い取ってもらえる可能性が高いです。
また手数料は上限10%と定められていますので、調達できる金額の予想もつきやすく、キャッシュフロー改善のために必要な分だけ依頼ができます。
必要書類はいずれも役所に足を運ぶ必要のないものばかりです。
副業などでファクタリングを利用したいといった方でも気軽に問い合わせができます。
6.GMO BtoB 早払い
- 必要書類:3種(決算書・証憑類・申請書)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:最短2日
- 取扱金額:100万〜1億円
- 取扱債権:譲渡禁止付債権・将来債権ファクタリングも対応。原則6か月以内に入金する売掛債権。
- 手数料:1%~12.0%
- 審査通過率:公式HPに記載なし
- 個人利用:不可
- 法人利用:可
- 土日対応:平日のみ
- 電話受付時間:9:00~18:00
- 電話番号:03-5784-3610
「GMO BtoB 早払い」は、GMOグループが運営する法人特化のファクタリングサービスです。
個人事業主の利用はできません。
対象となる売掛債権は原則100万円以上で、6か月以内に入金されるものです。
譲渡制限特約のついた売掛債権でも買取対応しています。
必要書類は2期分の自社の決算書と証憑類(請求書・見積書・発注書等の成因資料)、そして申込書の3点です。
場合によっては試算表の提出も必要です。
Webで手続きが完結するほか、担当者による対面サポートも行っています。
年間2回以上利用する「継続タイプ」に申し込めば、最低取引手数料が0.5%割引されます。
なお、「継続タイプ」なら審査は初回のみで、2回目以降は買い取り実行まで最短2日で対応できます。
7.電子請求書早払い
- 必要書類:2種(決算書2期分・証憑類)
- オンライン完結:可
- 審査・入金速度:最短2営業日
- 取扱金額:10万〜1億円
- 取扱債権:6か月以内に入金となる確定債権
- 手数料:1~6%
- 審査通過率:公式HPに記載なし
- 個人利用:不可
- 法人利用:可
- 土日対応:平日のみ
- 電話受付時間:9:30~17:00
- 電話番号:03-5408-1589
電子請求書早払いは、インフォマートとGMOペイメントゲートウェイの2社が共同して運営するファクタリングサービスです。
2社とも東証プライム市場に上場しているので、信頼性の高いサービスといえます。
必要書類は自社の2期分の決算書一式と請求書や契約書などの証憑類のみ。
なお、決算から半年以上経過している場合、直近の試算表の提出が求められます。
最大の特徴は上限が6%という手数料体系です。
通常、必要書類が少ないファクタリング会社は審査が緩い傾向にあり、このため上限手数料を定めていない会社が多いものです。
しかし、電子請求書早払いは2種類のみの必要書類で、最大でも6%しか手数料がとられません。
その分審査が厳しくなっている可能性もありますが、ある程度安定した取引ができている売掛先を持っている事業者の方なら、安く・確実性が高い資金調達先となるでしょう。

ファクタリングの審査は緩い?
ファクタリングは銀行融資よりも審査が緩いといわれていますが、やはり審査はあるので一定の確率で買い取ってもらえないこともあります。
リスク回避のため、複数業者に見積もりを依頼してもらうようにしましょう。
必要書類が少ないファクタリングについてよくある質問
「請求書のみで利用できるファクタリング はある?」「個人事業主向けのファクタリングはある?」など、ファクタリングについてよくある質問に回答します。
Q1.請求書のみで契約できるファクタリングはある?
請求書のみでファクタリング契約を結ぶことは難しいでしょう。
ファクタリング利用の際には、ファクタリング会社によって利用者と売掛先の調査が必ず行われます。
売掛先の与信調査に必要な情報は、請求書のみでは集められません。
したがって、他の書類も必要となることが通常です。
初回利用の場合に請求書のみで資金調達が可能となるファクタリング会社は、正しい審査を実施していない可能性もあります。
金銭のやり取りになりますので、信頼できるファクタリング会社を選択するようにしましょう。
Q2.必要書類が少ないファクタリングで個人事業主・フリーランスが利用しやすい会社はある?
個人事業主が利用しやすく、必要書類が少ないファクタリング会社は以下の4つです。
- QuQuMo
- ペイトナーファクタリング
- FREENANCE(フリーナンス)
上記のファクタリング会社であれば、本人確認書類や売掛債権の請求書、預金通帳などの確認でサービスを利用できます。
また、上記の会社は、書類が揃っていればオンラインで手続きが完結することも魅力でしょう。
ファクタリング会社に直接足を運ぶ必要なく、スマホやPCから契約を完了できます。
資金調達までの時間や手間を抑えたい個人事業主・フリーランスの方には、おすすめのファクタリング会社といえます。
さいごに
ファクタリングを利用する際、個人事業主と法人では必要な書類が異なります。
しかし、提出書類が少ないファクタリング会社を選ぶことで、手続きをより簡単かつ迅速に進めることができるでしょう。
「ペイトナーファクタリング」や「QuQuMo」では、本人確認書類と請求書のみで資金調達が可能です。
ファクタリング会社を選ぶ際には、手数料や買取可能額だけでなく、手続きの簡便さも重視しましょう。

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