1. 不動産執行は強制執行の中の1つの手続き|メリットやデメリットと流れ

不動産執行は強制執行の中の1つの手続き|メリットやデメリットと流れ

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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不動産執行(ふどうさんしっこう)とは、「裁判で勝訴した・和解したのにお金を返済してくれない」など、裁判でお金を払うことが決まったのにも関わらず、債務者(お金を払う義務のある人)が現金を一切返済してくれない時に利用できる強制執行制度です。

債務者が不動産を持っている場合に限る。

 

不動産執行は強制執行の中の1つの手続きで、債務者から債権(借金)回収できない時に土地・建物を差し押さえ、これを強制的に換価してそこからお金を返してもらいます。

 

ここでは、不動産執行のメリットデメリット流れについてお伝えしますので参考にしていただければ幸いです。

 

不動産の差し押えを検討している人へ

不動産の差し押えを検討している人は、できるだけ早い段階で弁護士に相談することで、より短期間で実行することが可能です。

弁護士に相談することで以下のような事が望めます。

 

  • 差し押えの手続き・書類作成
  • 差し押え後の債権回収・手続き
  • 債務者との交渉 など

弁護士に依頼することで、最大限の金額を回収できる可能性があります。債債務者が破産・再生手続きを行う前に、弁護士にご相談ください。

 

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不動産執行とは強制執行の中の1つの手続き

冒頭でもお伝えしましたが、不動産執行は裁判で判決・和解したのに債務者がお金を払ってくれない時にする強制執行手続きの1つです。

 

債務者の持っている土地・建物などを強制的に売ることで、借金返済にあてることができます。例え、債務者が建物を誰かと共有名義だとしても関係ありません。債権者は、債務者が所有していた建物の権利の範囲だけお金を受け取れます。

 

例えば、債務者と配偶者で半分ずつ家の所有権を持っていた場合、建物は半分にできないため、お金に換えて所有していた範囲の現金を受け取れます。建物が2,000万円で売れた場合には1,000万円を配偶者に渡し、債務者分である1000万円から債権回収を行うということです。

 

不動産執行のメリット

以下が不動産執行のメリットです。

 

まとまったお金の回収ができる

建物・土地などは財産価値が高いため借金を1度に回収することもできます。

 

財産を隠されにくい

いくら債務者が借金を払いたくないから財産をあることを内緒にしたいと思っても不動産は動かせないため隠せません。また債務者が「俺の不動産ではない」といっても法務局に行き、登録されている内容をみることで所有者を簡単に判別することも可能です。

 

不動産執行のデメリットは時間・費用がかかること

不動産執行は、建物の査定に時間がかかる・裁判所に払う費用も安くないというデメリットがあります。不動産執行を利用すると、費用高額(※後述します)・期間1年程度かかる場合もあるので、使うなら長くなるかもしれないという心構えでいてください。

 

不動産執行の流れ

以下が不動産執行の流れの図です。

 

(引用:執行手続・書式等のご案内【不動産執行手続】)

 

重要なところだけピックアップしてまとめました。

※開始係・売却係・配当係…裁判所で働いている人の事務の人の役割

 

①申し立てをするのに必要な書類・費用を準備する

以下の書類を裁判所に提出するために準備してください。

 

申し立てに必要な書類

  • 不動産執行申立書(A4判横書き)
  • 執行力のある債権名義の正本
  • 同送送達証明書(※確定証明書が必要な場合もあります)
  • 現在事項証明書または全部事項証明書…原本1通・写し2通
  • 資格証明書および住所証明書…各原本1通
  • 履歴事項全部証明書…原本1通・写し1通
  • 評価証明書・公課証明書…各原本1通・写し2通
  • 意見書…1通
  • 目的不動産の各図面…各写し2通
  • 申立書添付の請求債権等目録の写し…1通
  • はがき…2枚
  • 返信用封筒(A4判の用紙を三つ折にしたサイズのもの1通)

(参考:不動産執行申立てに必要な書類等|裁判所)

 

申し立てにかかる費用

  • 収入印紙…4,000円
  • 登録免許税…請求債権額の1,000分の4の印紙代
  • 民事執行予納金…原則90万円

(参考:不動産執行申立てに必要な書類等|裁判所)

 

②裁判所に申し立てをする

書類などの用意ができたら、債権者の不動産を管轄している地方裁判所に申し立てをしてください。

 

③裁判所に準備した書類を提出する

上記で準備した書類を裁判所に提出します。

 

④裁判所が不動産について調査する

裁判所が債権者の不動産について2~3ヶ月ほど現況の調査・評価をします。

 

⑤不動産を売却する

裁判所で評価された不動産は競売にかけられ、最高価格をつけた人に売られます。

 

⑥配当金を受け取る      

債権者は、売られた不動産のお金を受け取ります。

 

不動産執行をする前に知っておくべき事前知識

不動産執行する上で注意すべきことは“費用倒れしないか”どうかです。不動産執行は高額な費用がかかるからです。いくら借金を返してもらえても回収する以上に費用がかかってしまっては意味がありません。

 

費用倒れしないためにするべきことをまとめました。

 

弁護士に依頼をして債務者の財産を調査する

債務名義を取得した状態で弁護士に債務者の財産調査を依頼すれば、銀行に対して支店名、口座番号、残高を照会してくれます。この場合、不動産執行をしなくても銀行口座を差し押さえることで目的を達せられるかもしれません。

 

なお、債権者が個人的に銀行に口座番号を照会しても、銀行は教えてくれません。

 

(報告の請求)

第二三条の二 弁護士は、受任している事件について、所属弁護士会に対し、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることを申し出ることができる。申出があつた場合において、当該弁護士会は、その申出が適当でないと認めるときは、これを拒絶することができる。

 弁護士会は、前項の規定による申出に基き、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる

(引用:弁護士法第23条2項)

財産開示手続き

万が一、弁護士財産調査を依頼したのにも関わらず資産について分からない場合は裁判所の財産開示手続きを検討してもよいかもしれません。

 

財産手続きは、裁判所が債務者に対して財産状況の任意開示を求める手続きです

 

財産手続きをするのに準備すべきもの

  • 財産調査を行った事実と申請理由を記入した申立書
  • 収入印紙代2,000円
  • 郵便切手代6,000円

 

ただし、申請するのにも条件があり債務名義(強制執行をするべき債権を持っていると公的に証明する書類)を持っている必要があります。

 

他の債権者が抵当権を設定していないか調査する

不動産執行をするなら、事前に他の債権者がいるか確認しておいてください。仮に、不動産をお金に換えられたとしても、抵当権を持っている債権者が優先的に現金の回収をするからです。

 

抵当権を持っていた債権者がいたことにより、不動産執行してもお金をもらえなかったら費用の無駄になります。自分以外に債権者がいないか事前に調べることは大切です。

 

仮差押さえをして財産処分されるのを防ぐ

強制執行をする前に仮差し押さえをして債務者の財産を確保しておいてください。債務者が強制執行をされるまでの間に、財産を隠す・使うことも可能性としてあるからです。

 

債権者が債務者に対して、強制執行をしたくても回収する財産がない場合には借金を返してもらえません。確実に借金を返してもらうためにも、仮差押さえは強制執行をする前にしましょう。

 

まとめ

裁判でお金を返してもらうと判決がでたのにも関わらずお金を返してくれない債務者には不動産執行をしてください。不動産執行をすれば、まとまったお金の回収ができ全ての借金を一括で取り戻せるかもしれません。

 

ただ、債務者に勝手に財産を使われる恐れがあるため仮差し押さえをしましょう。また債務者から確実にお金を回収するためには財産調査をしてください。

 

不動産執行をしても、回収できるお金より執行手続きの方が費用はかかる場合もあるからです。財産調査をして確実に債務者からお金を回収しましょう。

 

なお、債務名義がある場合、金融機関に対する預金調査は弁護士に依頼をすれば簡単にできます。

 

 (関連記事:弁護士へ無料相談するメリットと相談の流れ|失敗しない専門家の選び方)

 

不動産の差し押えを検討している人へ

不動産の差し押えを検討している人は、できるだけ早い段階で弁護士に相談することで、より短期間で実行することが可能です。

弁護士に相談することで以下のような事が望めます。

 

  • 差し押えの手続き・書類作成
  • 差し押え後の債権回収・手続き
  • 債務者との交渉 など

弁護士に依頼することで、最大限の金額を回収できる可能性があります。債債務者が破産・再生手続きを行う前に、弁護士にご相談ください。

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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本記事は債権回収弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※債権回収弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。  本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。


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