弁護士へ依頼すると数十万~数百万の費用がかかる場合があります。
ベンナビ弁護士保険は弁護士依頼で発生する着手金を補償する保険で、月額2,950円で幅広い法的トラブルで利用できます。
- 離婚
- 相続
- 交通事故(自転車事故)
- 近隣トラブル
- ネットの誹謗中傷 など
弁護士保険で法律トラブルに備える
借家人の退去にあたって、大家は原状回復(費用)を請求するのが通常ですが、請求できる範囲は契約次第のところもあります。
今回の記事では、原状回復請求の基礎知識や請求方法、請求を成功させるためのポイントなどを解説します。
まずは、「そもそも原状回復とはどのようなものなのか」「どのような範囲で請求できるのか」など、基本知識について解説します。
原状回復とは、建物を借家人の使用開始前の状態に戻すことをいいます(民法545条1項)。
原状回復の範囲は、建物賃貸借契約で具体的に明記した場合にはそれに従いますが、そうでない場合は「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損」に限られると考えられています。
以下、原状回復の範囲について具体的な特約がないことを前提に、簡単に説明します(なお、通常の建物賃貸借契約ではこのような特約がされていることがほとんどです)。
「不注意によって生じたキズ」など、通常の建物使用では生じない劣化は原状回復の範囲に含まれます。例えば、以下のような場合です。
・タバコによる壁紙の変色 ・飲み物などをこぼしてついたシミやカビ ・ペットがつけた引っかき傷や臭い ・エアコンの水漏れを放置したことによる腐食 ・不十分な掃除によって発生した水アカ・サビ・カビ など |
逆に「通常建物を使用していれば生じるようなキズ」などについては、原状回復の範囲に含まれません。例えば、以下のような場合です。
・フローリングや畳の色落ち ・日照による壁紙の色あせ ・電化製品の裏の壁紙の黒ずみ(電気ヤケ) ・家具を設置したことによる床の凹み ・耐用年数を過ぎたことによる設備や機器の故障 など |
賃貸人による原状回復請求の方法としては、賃貸人の指定業者に建物の原状回復措置を依頼し、その費用を借家人が負担するという方法が一般的です。この場合、借家人が任意に費用を負担すればよいですが、これをしない場合は敷金から費用を控除して精算する方法が通常です。
もし借家人が任意に費用を負担せず、敷金から控除もできないという場合には、民事調停や訴訟などの法的手続きを検討することになります。
民事調停とは、調停委員が仲介役となり「話し合い、お互いの合意によって紛争を解決する手続」です。裁判よりも柔軟かつ迅速な解決が望めますが、相手に調停に応じる義務がなく、必ずしも合意に至る保証はないのが難点です。
なお民事調停は裁判所の手続きですが、国民生活センター、消費生活センターなどの公的機関がトラブルの調停を行う制度もあります。
民事訴訟は、当事者間の権利義務の有無を裁判所が証拠に基づいて裁定する手続きです。裁判は、裁判所に訴状を提出して提起します。訴訟手続は厳格かつ重厚であり時間がかかるのが通常ですが、「請求額が60万円以下」の場合は、簡易・迅速な少額訴訟手続を利用することができます。
少額訴訟は原則として、一期日で審理が終了し、証拠調べについても即時に取り調べられるものに限定されます。活用してみてはいかがでしょうか。
原状回復でトラブルを回避するポイントとしては、次の3つがあります。
原状回復の範囲は契約の定めに従うのが原則です。したがって、トラブルを避けるためには、契約書において「退去時に借主が原状回復義務を負う範囲」を具体的かつ明示的に規定しておくことが大切です。
入居時・退去時に借家人と部屋状態を確認して記録しましょう。
入居時の記録は、借家人が借りる前から存在してきたキズなのか、借りた後に生じたキズなのかを判断するために重要です。また退去時の記録は、借家人が借りていたことによって生じたキズなのかを確認する際のほか、家主がクリーニングなどを依頼した場合、そのクリーニングの必要があったのかなどを確認するための資料になります。
部屋状態の記録は写真などで撮影をしておくと良いでしょう。交渉や調停、裁判などでも活用する可能性があるので、ちゃんと記録をしておきましょう。
原状回復の範囲が契約で定まっていない場合、その範囲は通常の利用による損耗の範囲に限られます。このような場合に、通常の利用に伴う損耗についてまで清掃費用や修理費用を請求することはトラブルの素となります。
原状回復で揉めるようであれば、弁護士への相談も検討しましょう。
専門的知識・経験のある弁護士であれば、賃貸借契約の内容や部屋の状態を踏まえた的確なアドバイスが期待できます。
また、仮に調停や訴訟となった場合でも対応を一任できることもメリットの一つです。トラブルの状態に応じて、シームレスに対応してもらえるのでスムーズな解決につながります。
賃貸借契約の原状回復について簡単に解説しました。
「原状回復の義務内容を契約書に明記する」「入居時・退去時に借家人と部屋状態を確認記録する」「過剰な額を請求しないよう注意する」などに気をつけてトラブルを回避したいところです。もしトラブルとなってしまった場合には弁護士へ相談しましょう。
◆顧問契約のご案内も可◆企業の未収金回収・継続的なサポート◆倒産手続等の経験を活かし費用対効果も含めてご提案致します。◆ご相談はすべて面談形式で丁寧に対応!◆まずは写真をクリックしてご予約方法をご覧下さい。
事務所詳細を見る【不動産オーナー・経営者の方】売掛金/請負金/家賃滞納など、大切なお金を返してもらうためにもご相談を!相手方の携帯番号や口座名が分かれば情報特定が可能なケースがあります【個人債権:債権額150万円~】
事務所詳細を見る【弁護士直通電話でスピード対応】≪本気で債権回収したい方へ≫個人間債権は140万円~対応◎金融企業に出向していた経験とノウハウを活かし迅速かつ確実な債権回収を目指します【事前予約で休日相談可/顧問契約可】
事務所詳細を見る債権回収でお困りなら弁護士へ無料相談がおすすめ
債権回収では、相手の出方や債権額によってはあまり効果が期待できない場合もあり、自分だけで債権回収を行なおうとしても適切な方法を選択することは難しいでしょう。
そもそも、今の状況でどのような方法を取ればいいのかを提案してくれる弁護士は、相談だけでも力強い味方となってくれます。
「ベンナビ債権回収(旧:債権回収弁護士ナビ)」では、債権回収を得意とする弁護士に直接ご相談ができ、相談料無料、初回の面談相談無料、全国対応で相談を受け付けいる事務所も多くいますので、法人・個人問わず、お金のことで悩み続けているなら、一度債権回収が得意な弁護士にご相談ください。
立ち退き請求をおこなうときは、弁護士に依頼するのがおすすめです。法的根拠を持って、スムーズに交渉や手続きを進めてもらえるうえ、当事者間の話し合いによる余計なトラ...
賃貸の明け渡しについて悩んでいる方は、弁護士との無料相談がおすすめです。相談の際の注意点や必要な書類について知っておくとスムーズに相談が進むでしょう。本記事では...
新型コロナウイルスの影響で収入が減りテナント料を「今だけ減額してほしい」と願い出てくるテナントがあるかもしれません。この記事では、テナント料を減額すべきか、また...
強制退去(きょうせいたいきょ)とは、借家人を法的な強制力をもって部屋から退去させることで、具体的には建物明渡請求を行い、明け渡しの勝訴判決を受けて執行されるもの...
家賃滞納され、一向に支払われない大家・管理会社が相談できる相談窓口をまとめました。また、弁護士に依頼した場合の流れやよくある質問についてご紹介します。
家賃滞納者を強制退去させることは可能です。しかしそのためには、いくつかの条件をクリアし、法的にきちんとした手順で進行していく必要があります。
問題のある借家人を強制退去させるなら、弁護士に依頼することでスムーズに手続きを進められると同時に、面倒な手続きを依頼することができます。この記事では、弁護士に依...
借家人への立ち退きを検討している方は、弁護士に任せることで穏便かつスムーズな解決が望めます。そこで今回は、依頼時の弁護士費用、安く済ませるコツ、弁護士の選び方、...
賃貸人は、借家人の退去にあたって原状回復を請求するのが通常です。今回の記事では、原状回復請求についての簡単に解説します。
保証人へ家賃滞納を請求するにあたっては、保証人の権利等について押さえておくべきです。今回は、家賃滞納を例として保証人に支払いを求める場合について解説します。
家賃滞納者に対する対応には多くの賃貸経営者が頭を悩ませているのではないでしょうか。今回の記事では家賃滞納者に対しての督促の方法や、具体的な督促状の書き方について...
家賃滞納者を強制退去させることは可能です。しかしそのためには、いくつかの条件をクリアし、法的にきちんとした手順で進行していく必要があります。
合法的且つスムーズに強制退去させる方法を模索している人向けに、強制退去に至るまでの流れや注意点などをまとめました。強制退去は、法律厳守が重要です。弁護士に強制退...
明け渡し合意書とは、建物明け渡し訴訟提起前の和解手続の申し立てに必要な書類のことです。この書類の書式と書き方のポイントをまとめました。
強制退去(きょうせいたいきょ)とは、借家人を法的な強制力をもって部屋から退去させることで、具体的には建物明渡請求を行い、明け渡しの勝訴判決を受けて執行されるもの...
家賃を滞納し続ける借家人がいる場合「明け渡し訴訟」を検討することをおすすめします。この記事では、明け渡し訴訟をする全ての手順とタイミングなどをご紹介します。訴訟...
家賃滞納の問題は不動産を運営する方なら誰でも避けて通れない道だと思いますが、今回の記事では内容証明の作成方法から催告書を郵送したのに効果がなかった場合の対処方法...
強制退去を行うならば費用は必ずかかりますし、強制退去後は滞納された家賃分はもう戻ってこないものと覚悟しておかねばなりません。
家賃滞納とは、借主が賃貸人(大家さん)へ納めるべき賃料(家賃)の支払いを怠っている状態を指します。この記事では、大家さんに向けて家賃滞納をされた場合の対処法を、...
家賃を滞納している借家人に対して明け渡し請求(立ち退き請求)を検討されているオーナー様は多いのではないでしょうか。無理に請求を進めてトラブルにならないよう、請求...
家賃滞納者を強制退去させることは可能です。しかしそのためには、いくつかの条件をクリアし、法的にきちんとした手順で進行していく必要があります。
新型コロナウイルスの影響で収入が減りテナント料を「今だけ減額してほしい」と願い出てくるテナントがあるかもしれません。この記事では、テナント料を減額すべきか、また...
今回の記事では、家賃滞納者へ強制執行を介して、物件の明け渡し、賃料の回収をするために必要な手続きの流れについてまとめました。
家賃を滞納している借家人に対して明け渡し請求(立ち退き請求)を検討されているオーナー様は多いのではないでしょうか。無理に請求を進めてトラブルにならないよう、請求...
明け渡し合意書とは、建物明け渡し訴訟提起前の和解手続の申し立てに必要な書類のことです。この書類の書式と書き方のポイントをまとめました。
家賃滞納の問題は不動産を運営する方なら誰でも避けて通れない道だと思いますが、今回の記事では内容証明の作成方法から催告書を郵送したのに効果がなかった場合の対処方法...
立ち退き請求をおこなうときは、弁護士に依頼するのがおすすめです。法的根拠を持って、スムーズに交渉や手続きを進めてもらえるうえ、当事者間の話し合いによる余計なトラ...
家賃滞納され、一向に支払われない大家・管理会社が相談できる相談窓口をまとめました。また、弁護士に依頼した場合の流れやよくある質問についてご紹介します。
家賃滞納者に対する対応には多くの賃貸経営者が頭を悩ませているのではないでしょうか。今回の記事では家賃滞納者に対しての督促の方法や、具体的な督促状の書き方について...
家賃滞納とは、借主が賃貸人(大家さん)へ納めるべき賃料(家賃)の支払いを怠っている状態を指します。この記事では、大家さんに向けて家賃滞納をされた場合の対処法を、...
強制退去を行うならば費用は必ずかかりますし、強制退去後は滞納された家賃分はもう戻ってこないものと覚悟しておかねばなりません。
管理費の滞納を防止する方法に加えて、滞納した管理費を回収する方法を紹介していきます。