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不良債権になった貸付債権を回収する方法と回収できないときの対処法

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不良債権になった貸付債権を回収する方法と回収できないときの対処法
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お金を貸したのに債務者が返してくれない。貸付債権が履行されず不良債権化している場合、早急に回収しなければなりません。回収しないまま放置していると、以下のようなリスクが発生するからです。

  • 債務者に逃亡される
  • 自己破産をされる
  • ほかの債権者に債務者の資産をとられてしまう

債務者が資産をまったく持っていない場合は回収したくてもできないので、なるべく早く債務者と接触しましょう。

この記事では、不良債権の回収方法とどうしても回収できないときの方法についてご紹介します。

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不良債権の回収を行うための方法

不良債権の回収をする方法は大きくわけて、2つです。

  1. 話し合いをする
  2. 法的手段をとる

これらについて詳しくご紹介していきます。

速やかに債務者と話し合いを行う

債務者が支払いをしてくれず、また電話などで連絡が取れない場合は、債務者に直接会いに行って話し合いをしましょう。話し合いにおいて確認すべきことは、支払わない理由です。

不良債権の債務者には、支払能力が本当にない人と、支払能力はあるけど支払う意思がない人がいるため、すべての債務者に画一的な方法が通じるわけではありません。

支払能力と支払いの意志をはじめに確認し、どのような交渉をするか考えましょう。

支払能力がない債務者には少しでも多く払ってもらう

支払能力がない人にいくら支払わせようとしても、無い袖は振れません。しかし、全額返済が厳しくても、債務の一部だけでも支払ってもらったり、分割払いにして回収したりすることはできるはずです。少しでも多くの額を返済してもらえるように交渉しましょう。

このとき債務者から支払い期日の延期の申し入れを受けることがありますが、申し入れを承諾する場合はなにかしらの条件をつけておくとよいでしょう。

債務弁済契約公正証書の用意|約束を果たしてもらうための保険

例えば、延期後の期日を破ったら違約金を払わせる、保証人を立てさせる、担保を提供させることなどの条件をつけることで、債務者が約束を守れなかったときの保険をかけておくのです。

このように債務不履行が起きたときに、弁済方法を定める契約のことを債務弁済契約といい、その内容を記した書類のことを債務弁済契約公正証書といいます。

債務弁済契約公正証書を作成するメリットは、単に契約内容を確かにするためだけでなく、時効の中断事由になること、支払がない場合に訴訟手続きを経ることなく強制執行手続きが可能となることです。

支払能力がある債務者には法的手続きを検討する

資産調査の結果支払能力がある、もしくはありそうな場合は、支払い能力がない人への対応とは違い、法的手続きをとることを検討しましょう。

内容証明郵便で催告書を送る

法的手続きを履践する最初のステップとして内容証明郵便で支払いをお願いする“催告書”を送りましょう。催告しても支払がないことの証明になります。

【関連記事】債権回収をするときの内容証明作成ガイド|必要性と基礎知識まとめ

法的手段をとる

内容証明郵便を送付しても返済がない場合は法的手段を検討することになるでしょう。

それには3つの方法があります。

  • 支払督促
  • 通常訴訟
  • 少額訴訟

支払督促

支払督促とは、裁判所に申立てをすることで、債務者に支払い命令を出してもらう制度です。

通常訴訟とは異なり、債務不履行の証拠を提出する必要はなく、書類審査のみで債務者に対し支払い命令が出されます。費用も通常訴訟の半額程度です。

簡単な手続きによって早く、安くを実現していますが、支払督促には弱点があります。

それは命令を受けた債務者が異議を出すと、通常訴訟に移行してしまうことです。通常訴訟では債務不履行の証拠を提出しなければなりません。

通常訴訟

あらゆる手段を使っても、あるいは使えないときは最終手段として訴訟があります。

債権者の主張が正しいと認められれば、裁判所は債務者に対して支払い命令を出してくれ、また支払い命令に従わない場合は、裁判所の判決書があれば差し押さえを行うことができます。

ただし、通常訴訟には時間や労力がかかってしまう点がデメリットです。

少額訴訟制度

訴額60万円以下の場合に限り、通常訴訟に変わり少額訴訟制度を選ぶことができます。少額訴訟制度は原則審理一回で判決が言い渡されるため、通常裁判より短期間での解決が望めます。

ただし、債務者が少額訴訟制度の利用に反対した場合は利用することができないという問題があることには注意が必要です。

また一回で裁判が終了するのが原則なため、ある程度資料がそろっている事件でなくては少額訴訟制度の利用はできません。

どうしても回収できないときは貸倒れ損失の計上を行う

なにをしても債務者から回収ができない場合、債務者の支払い能力や資産状況を考慮し、債権回収ができないと判断された場合、貸倒損失の計上が認められる場合があります。

貸倒損失とは貸付金などの債権が回収できなくなった、つまり不良債権になったときに損失として経理処理することですが、これによって節税が期待できます。

まとめ

不良債権化してしまい、回収の見込みがない場合でも、債務者の状態や講じる手段によっては回収ができるかもしれません。まずは債務者が資産を手放さないように、早急に話し合いの場を持ちましょう。

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最適な解決方法を提案してくれる

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交渉だけで解決できる可能性が高まる

示談書でより有利かつ安全な取り決めができる可能性がある

面倒な手続きを一任できる

債権回収は、タイミングと交渉方法が重要になります。時効が成立してしまうと、弁護士でも回収できません。いつまでも返済されない方は、できるだけ早い段階でご相談ください。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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