ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリを通じて知り合った者に、恋愛感情を利用され、お金をだまし取られてしまう詐欺事件です。
結婚に伴う資金調達を名目としたり、暗号資産の購入や架空の投資を勧められる事例が典型例です。
また、外国人の異性になりすましてターゲットに近づく「国際ロマンス詐欺」がよく知られていますが、たとえ相手が日本人であったとしても油断できません。
警察庁が発表している「SNS型投資・ロマンス詐欺の被害発生状況等について」によると、令和5年1月〜12月における国際ロマンス詐欺の被害件数は1,575件、被害総額は約177.3億円とされています。
被害者の性別では男性のほうがやや多い傾向にあるものの、男性と女性で大差はありません。
SNSやマッチングアプリがあらゆる世代に浸透した現在、誰もが被害に遭う可能性があるといえるでしょう。
万が一、ロマンス詐欺に遭ったら、弁護士に相談することで、その被害金を取り戻せる可能性があります。
しかし、「可能性がある」だけで、取り戻せるのは限られたケースだけであるのが実情です。
弁護士の中には、被害金の全額を取り戻せるかのように思い込ませて着手金を支払わせる人もおり、問題になっています。
このような二次被害に遭わないためにも、広告に飛び付かず、相談する弁護士は慎重に選ぶことが大切です。
本記事では、ロマンス詐欺の被害を弁護士に相談できる窓口を4つ紹介するほか、弁護士の選び方、選ぶ際の注意点などについて解説します。
ロマンス詐欺の被害に遭い、これから弁護士への相談を考えている方はぜひ参考にしてください。
ロマンス詐欺被害について弁護士に相談できる窓口4選
以下で紹介する窓口の弁護士なら、二次被害に遭わせるようなことはないでしょう。
ご自身が利用しやすい窓口を選び、相談してみてください。
ロマンス詐欺以外の詐欺被害についても、相談先に迷った際はこちらで詳しく解説しています。
1.ベンナビ債権回収|詐欺被害に詳しい弁護士を効率よく探せる
「ベンナビ債権回収」は詐欺事件の被害金や売掛金など、債権回収事件の解決実績が豊富な弁護士に特化したサイトです。
都道府県や主要都市で絞り込んで探せるので、自宅や職場から訪れやすい法律事務所を見つけやすいでしょう。
初回は無料で相談できたり、休日相談に対応していたりする弁護士も掲載されているので、ご自身にぴったりの弁護士がきっと見つかるはずです。
2.法テラス|経済的に困っている場合は3回まで無料で相談できる
法テラスとは、国が設立した総合法律支援のための機関です。
誰でも平等にリーガルサービスを利用できることを目的の一つとしており、その一環として民事法律扶助制度を実施しています。
これは経済的に苦しい状況にある方のための制度で、弁護士への無料相談や、弁護士への依頼費用の立て替えサービスの利用ができます。
ただし、法テラスの定めた資力基準を満たす必要があり、誰でも利用できるわけではありません。
ご自身が利用可能かどうかは、下記公式サイトで確認するか、近くの法テラスに電話で問い合わせるとよいでしょう。
3.弁護士会|法律相談センターで犯罪被害の相談を受け付けている
弁護士会では、法律相談センターを各都道府県内に数ヵ所に設けています。
誰でも利用できますが、弁護士が常駐しているわけではないため、ほとんどの場合、予約が必要です。
予約方法は、各相談センターによって異なるため、公式サイトなどで確認してください。
全国の法律相談センターの予約方法や所在地は下記Webサイトから調べられます。
また、相談を無料で実施している地域も一部ありますが、原則として30分5,500円程度の料金がかかります。
4.自治体主催の法律相談会|1回30分程度の無料相談をおこなっている
各自治体では、定期的に市区町村役場で弁護士による法律相談会を実施しています。
月一度程度ではありますが、無料で気軽に相談できるため、タイミングによっては利用してみるのもよいでしょう。
ただし、予約が必要なうえ、すぐに満席になってしまう場合が多くあります。
また、担当の弁護士への直接の委任は禁止されていることもあり、依頼したい場合は注意が必要です。
ロマンス詐欺事件を弁護士に相談・依頼する3つのメリット
ロマンス詐欺に遭ったことに気づいたら、速やかに弁護士に相談することをおすすめします。
下記のようなメリットが期待できるためです。
1.被害金の回収可能性について教えてもらえる
残念ながら、ロマンス詐欺の被害金を回収できるケースはあまりありません。
その理由には、加害者を特定しにくいこと、加害者が国外にいるケースが多いこと、裁判をして勝訴したとしても回収できるだけのお金がないケースが多いことが挙げられます。
弁護士に相談すれば、相談者の状況をヒアリングしたうえで、今後の見通しを教えてもらえます。
回収が難しければ率直に教えてくれますし、少しでも可能性があれば、回収に向けて取るべき対策を教えてもらえるでしょう。
2.弁護士会照会により加害者を特定できることがある
弁護士であれば、弁護士会の照会制度を利用して、相手を特定できる可能性があります。
以前は加害者を特定できる情報は、電話番号や銀行口座くらいしかありませんでしたが、弁護士会がさまざまな会社に対応を求めた結果、開示に応じるところが増えつつあります。
2023年にはLINE社が照会に応じるべく、内部基準を緩和したこともあり、LINEのIDがわかれば身元が判明する可能性が出てきました。
ほかにもマッチングアプリ運営会社に対して、利用者情報の適切な保存や開示を求めており、今後も弁護士会照会によって調査可能な情報が増える見込みがあります。
3.交渉や訴訟などにより被害金を回収できる可能性がある
弁護士に依頼すれば、加害者への被害金の返還請求を代わりにおこなってもらえます。
相手が応じなければ、訴訟提起や強制執行などの法的手段を講じてもらえるでしょう。
加害者と直接交渉をしたり、不慣れな裁判手続きをおこなったりする負担を感じることなく、被害金を回収できます。
ロマンス詐欺被害を弁護士に依頼する際の5つのポイント
安心して相談や依頼をするためにも、弁護士を選ぶ際には以下のポイントをチェックしましょう。
1.ロマンス詐欺の被害救済実績があるか
弁護士であれば誰でも相談には乗ってくれますが、ロマンス詐欺の被害救済に精通しているとは限りません。
ロマンス詐欺の被害救済の実績があるかを事前に確認することが大切です。
ベンナビ債権回収のようなポータルサイトを利用すれば、ロマンス詐欺の被害救済実績がある弁護士を簡単に検索できます。
2.ロマンス詐欺以外の被害救済の解決実績があるか
詐欺被害の救済を数多くおこなっている弁護士であれば、ロマンス詐欺の被害についても頼りになるでしょう。
詐欺被害全般の解決実績があるかを、参考までに確認しておくことをおすすめします。
暗号資産や架空の投資話が絡む詐欺の場合、投資詐欺に強い弁護士かどうかもチェックしておくと安心です。
3.解決策や方針などに十分納得ができるか
依頼するなら、提示する解決策や方針に納得できる弁護士を選びましょう。
信頼関係が築けるかどうかが最も重要だからです。
また、弁護士の人柄や相性は、依頼の満足度に大きく影響します。
相談者の話に親身に耳を傾けてくれるか、解決に向けて一緒に努力してくれるかは非常に重要です。
相談の際に、弁護士がどのような対応をするかをしっかり観察しましょう。
4.リスクなどについても説明してくれるか
ロマンス詐欺の被害回復は簡単なものではありません。
加害者の特定が難しいうえ、特定できたとしても、だまし取ったお金をすでに費消してしまっているケースも多いからです。
信頼できる弁護士なら、そのようなリスクについて正直に説明してくれるでしょう。
高額回収が可能であるかのような広告を出稿していたり、明確な理由を示すことなく回収見込みがあると言ったりするような弁護士には注意が必要です。
5.相談料・依頼料が明確であるか
弁護士への相談料や依頼料は決して安くありません。
金額の目安がわからないと不安になるでしょう。
安心して依頼するためにも、相談料・依頼料が明確であるかを確認してください。
料金体系が不透明な弁護士や、詳細な説明をしてくれない弁護士には注意が必要です。
6.信頼できる弁護士かどうか
詐欺被害に遭った際、信頼できる弁護士に相談・依頼することが重要です。
事前にインターネットで口コミや評判を確認したり、ベンナビ債権回収のような信頼できるポータルサイトを利用したりして、信頼性を確かめましょう。
また、ネット上の口コミや評判だけで判断するのではなく、事務所を訪問した上で直接弁護士と面談・相談したうえで判断するのがよいでしょう。
ロマンス詐欺事件の解決を弁護士に依頼した場合の費用
弁護士に依頼する際に最も気になるのは費用のことでしょう。
ここでは、弁護士費用の内訳と目安を紹介します。
|
費用項目 |
費用目安 |
|---|---|
|
相談料 |
30分あたり5,000円~1万円程度 |
|
着手金 |
10万円〜30万円程度 |
|
報酬金 |
回収金額×10%~30% |
|
実費・日当 |
事件による |
相談料|30分あたり5,000円~1万円程度
弁護士への相談料は30分あたり5,000円~1万円程度である場合が多いでしょう。
また、初回相談料は無料としているところも多くあります。
比較検討のうえ弁護士を選ぶためにもうまく利用するとよいでしょう。
着手金|10万円~30万円程度
着手金は弁護士に委任する際に請求されるお金です。
10万円〜30万円程度とする事務所が多くはありますが、被害額の5%〜10%程度で計算される場合もあります。
報酬金|取り戻せた金額×10%~30%
報酬金は、被害金の回収に成功した場合に請求されます。
報酬金額は、取り戻せた金額の10%~30%程度で計算される場合が多いでしょう。
実費・日当|事件によって異なる
実費とは、事件解決のために実際にかかった費用のことです。
書類の郵送費用や弁護士の交通費などが含まれます。
また、事務所以外で弁護士が活動をした場合は日当が必要となるケースもあります。
遠方に出張しない限り発生しない事務所もありますので、依頼前に確認しておくとよいでしょう。
着手金を支払ったのに被害回復にほとんど至らないという二次被害を避けるには、依頼前に料金体系や実績を具体的に説明してくれる弁護士を選ぶことが欠かせません。初回相談無料やオンライン相談に対応している事務所もあるので、気軽に相談するのがおすすめです。
→今すぐロマンス詐欺に強い弁護士に相談する
ロマンス詐欺被害の回収手段の一例
ロマンス詐欺の被害に遭った場合、被害回復の手段としては以下のような手段をとることが多いです。
国内の場合
- 口座凍結:速やかに振込先の銀行に連絡し、詐欺被害に遭ったことを伝え、口座を凍結してもらいます。
- 振り込め詐欺救済法の手続き:銀行が振り込め詐欺救済法に基づき被害金の返還手続きをおこないます。
- 被害回復分配金:被害金の一部が分配される可能性があります。
海外の場合
近年では、海外口座への送金や仮想通貨を利用した送金が増えており、回収はさらに困難です。
仮想通貨を利用した送金も増えており、仮想通貨取引の履歴を追うことで探せる可能性はありますが、多額の費用と手間がかかるため現実的ではありません。
警察経由での対策
振り込め詐欺などの詐欺の流れで、国際手配され、海外で逮捕されたり、インターポール経由で国際捜査の結果、詐欺師が捕まることもあります。
このように、個々の弁護士のみで被害金の調査・回収をすることが難しいことがわかります。
ロマンス詐欺事件を依頼する際はこんな弁護士に注意が必要
ロマンス詐欺の被害に遭った場合、被害金の回収は非常に困難です。
ロマンス詐欺案件の解決実績が豊富であることをうたう弁護士の中には、安易に依頼するのは避けたほうがよい場合もいます。
東京弁護士会でも注意喚起がされているとおり、着手金は支払ったものの、ほとんど被害の回復をすることが出来ないケースが報告されています。
このような二次被害に遭わないためにも、以下のような弁護士には注意しましょう。
1.ロマンス詐欺事件の高額回収実績が異常に多い
ロマンス詐欺は、残念ながら解決が非常に難しい事件のひとつです。
被害金の回収がまったくできないか、できたとしても少額にとどまるケースがほとんどでしょう。
にもかかわらず、全額回収や高額回収事例を多数掲げている場合は、注意したいところです。
2.弁護士の広告規程に違反している広告を出している
弁護士が業務広告を出稿する際には、弁護士法や弁護士職務基本規程、弁護士の業務広告に関する規程など、さまざまな決まりを遵守しなければなりません。
しかし、ロマンス詐欺の取り扱いをうたう広告の中には、これらの指針に違反する可能性のあるものも見受けられます。
弁護士や法律事務所の広告を見る際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 架空の取り扱い事例の掲載を疑うこと。全額回収や高額回収実績が多すぎる場合は要注意!
- 「専門」「特化」という表記があっても、本当に取り扱い実績が豊富かどうか、弁護士との面談の際にはよく確認する!
- 「LINE相談」を利用した際は、本当に弁護士が対応しているのか確認を!
さいごに|ロマンス詐欺事件は信頼できる弁護士に相談・依頼しよう!
ロマンス詐欺に遭った場合、弁護士に相談することで被害金を取り戻せる可能性があります。
しかし、繰り返しお伝えした通り、被害金を取り戻すのは簡単ではなく、回収できるケースは限られています。
弁護士による二次被害に遭わないためにも、弁護士選びは慎重におこないましょう。
本記事で紹介した「ベンナビ債権回収」といった窓口や弁護士選びのポイントを参考に、信頼できる弁護士を見つけてください。
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・検索時に指定された都道府県に所在するかや事件対応を行っている事務所かどうか
・当サイト経由の問合せ量の多寡
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